沖縄で鐡ネタ落穂拾いPart2

■はじめに
 1月の三連休であるが、さすがにずっと家にいるわけにもいかない。数年前、那覇往復のツアーで特定の便だけ安かったのを発見して利用したことがあるが、さすがに今回はそのようなものは見付けられなかった。しかし、初日の午後に移動して3日目の午前に戻れば、安く移動することが可能である。ということで、沖縄の「鐡ネタ」を拾ってくることにした。
 沖縄の鐡ネタについては、2013年1月と2014年1月に訪問して、以下の通り取集済みである。しかし、新に整備された施設もあり、なんだかんだでいくつか追加できそうである。

・「RACで行く大東島の旅」(2013年1月)
 壺川東公園にある軽便鉄道の機関車等
 南大東島のサトウキビ鉄道車両
 南大東島の廃線跡
 大平養護学校付近にある軽便鉄道のレール
 ネオパークオキナワにある観光鉄道
 日本最西端の駅弁
 国場駅関連の展示(公民館での催し物のため、現在は閲覧不可)
 ゆいレール博物館

・「沖縄1万円旅(鐡ネタ落穂拾い)」(2014年1月)
 壺川駅前弁当(2017年に閉店しており、現在は入手不可)
 与儀公園にあるSL
 沖縄県立博物館の常設展示
 沖縄電気軌道の遺構(都ホテル付近と照屋交差点付近)
 日本最南端の赤嶺駅
 宜野湾市立博物館に展示されている軽便鉄道の台車
 普天間川の軽便橋

 今回の「落穂拾い」では、以下を訪問することにしている。前回で「鐡ネタはもう打ち止め」と思っていたが、ここ数年でいくつか増えたものがあるためである(なお、最後の2つは現地で急遽増やしたものである)。

 3か月前に延伸開業した「ゆいレール」の新線区間乗車
 2014年4月に再現された与那原駅舎(資料館)
 東風平(こちんだ)付近の軽便鉄道跡
 那覇バスターミナル付近にある転車台跡
 糸満線の山川駅跡
 旧国場駅付近の軽便鉄道跡


@与那原駅舎にて

■2020.1.11
 復路は大手航空会社だが、今日の往路はLCCである。部屋の掃除などをしてからゆっくり出発し、昼過ぎに成田空港へ。那覇までは3時間強のフライトである。
 17時過ぎに着陸。以前、LCCで那覇空港を利用した際は違う場所(荷物ターミナル付近)でかなり不便であったが、今回は普通に国内線ターミナルに到着した。
 ゆいレールで牧志へ移動し、激安ホテルへ。

@24時間利用可能

 スーパーでイラブチャーの刺身などを揃え、一献して就寝。

■2020.1.12
 さて、まずはゆいレールの延伸区間制覇である。
 牧志から乗車し、しばらくすると首里に到着。ここから先がつい3か月前に延伸開業した区間であるが、特に何が変わるというわけでもない。珍しくトンネルに入ってから、終着の「てだこ浦西」に到着した。

@終着

 駅付近は閑散としているが、ステンドグラスのような天井もあり、なかなか凝っている。立派な駅スタンプを押して、折り返しのモノレールに乗車した。
 安里で下車。与那原方面に行くのであれば那覇バスターミナルに近い旭橋まで行ってもいいのだが、ここで降りて少し歩いて久々に与儀公園のSLを見ようと思ったのである。
 しばし歩き、公園へ。SLと久々の対面である。

@お久しぶりです

 無事に撮影してから、路線バスで与那原方面へ。与那原町役場入口で降りると、再現された与那原駅舎までは歩いてすぐである。

@沖縄らしからぬ本格的駅舎

 このような施設があれば当然訪問するところであるが、前回の落穂拾いが2014年1月、この駅舎がオープンしたのが同年4月ということで、これまでは機会がなかったのである。
 たったの100円を払い、施設内へ。レールや昔の写真などたくさん展示されており充実しているが、残念ながら「撮影およびSNS等への公開は不可」ということである。
 駅舎の裏手には遺構(旧与那原駅舎の柱)がある。これならいいだろう。

@遺構

 小さい駅舎なので、ゆっくり資料を見ても15分で充分である。
 さて、まだ11時前であるが、お昼にしたい。沖縄らしいA&W(ハンバーガー屋)にでもしようと思ったが、ボリューミーなハンバーガを平らげるほど腹は空いていない。ぶらぶら歩くと地場産の直売所があり、そこで小さなタコライスを発見したので、それにすることにした。

@沖縄らしく

 レンジで温めてから直売所のベンチでそれを頂き、簡素な昼食は終了である。
 那覇方面へ戻るべく、バス停付近へ向かって歩くと、橋の欄干にこのようなものを発見。こうなったら、これも鐡ネタである。

@無理やり

 路線バス(往路と同じ運転手であった)で那覇方面に戻り、国場で下車。南方へ行く路線バスに乗り換えて、東風平(難読地名であり、「こちんだ」と読む)で下車した。ここに来たのは、糸満線に関する碑があるからである。
 目的の碑は、すぐに発見することができた。

@これを見にわざわざ来た

 御覧の通り、線路は偽物である。「本物の遺構を探したらいいのでは」と思われるかもしれないが、沖縄の鉄道跡は戦争で完璧に壊されているため、一所懸命に探して発見しても「このコンクリート片?」程度なのである。ということで、偽物でも「きちんと整備されている」だけマシである。
 バス停に戻ると、適当なバスまで時間がかなりある。往路バス乗車時に「山川駅跡」という標識を道路脇に見付けており、そこまで40分くらいで歩けそうであったので、急遽それを見に行くことにした。
 てくてく歩き、その標識のあった付近へ。車道には変な車に乗った変な恰好の青年が多いが、よく考えたら「成人式」である。那覇のそれは、荒れることで有名でニュースにもなるくらいである。
 約40分ほどで、標識のところにやってきた。

@こんな感じ

 「こちらの方が立派じゃないか」と思われるかもしれないが、立派な石は碑文とその解説であり、山川駅の説明は右側にある色褪せた看板だけである。
 この写真を撮っていると、背後を路線バスが走り去っていった。近くにあったバス停の時刻表を見ると、次はまた30分後である。
 結局また歩き続け、国場まで戻ってきてしまった。ここでバスに乗るつもりであったが、スマホで地図を見ると、那覇中心部まであと3キロ程度である。結局、この先も歩き続けることにした。
 という感じで「ノープラン」で歩いていたのだが、いきなり小さな看板が現れ、読んでみると「軽便鉄道の遺構」ということであった。偶然の産物である。

@レンガの橋脚

 その後も歩き続ける。那覇中心部に近づいて来たときに、道路沿いに壺川東公園があることを思い出した。素通りするのもアレなので、再訪しておく。

@7年ぶりです

 結局、東風平から2時間も歩き続けて那覇バスターミナルに到着した(もとより、普段から徒歩旅中心であり、数時間歩くこともよくあるのだが)。
 わざわざここに来たのは、新ターミナル建設時に軽便鉄道の転車台(ターンテーブル)跡が発掘され、それが奇麗に整備されたからである。2019年6月からの公開ということで、これは新ネタである。

@車両が小さいので転車台も小さい

 さて、予定外に長距離を歩いたが、それでもまだ15時前である。ということで、予定通りに首里城を訪問することにしている。ご存じの通り、首里城はつい2か月ほど前に火災となり、肝心の部分が消失してしまっている。
 ゆいレールで首里へ向かい、徒歩で首里城へ。「なんだかなぁ」という悲惨な状態である。再建にどれほどの年月がかかるのかわからないが、その時期にはまた再訪したいと思う。

@悲惨

 その後は安宿に戻り、昨晩と同様に沖縄食材で一献。

■2020.1.13
 今日は、7時35分の便で戻るだけである。「だったら昨日のうちに帰れば」と言われそうであるが、安宿に泊まって朝一便に乗った方が安上がりなのである。安いと言っても誤差程度だが、こうすることで沖縄の夜を1回多く経験できるし(まぁ、私の場合スーパーの食材で一献やるだけだが)、帰宅時間も遅くならなくて済むので、三連休の帰宅日にはたまにやる手法である。

@薄暗いうちに帰るのはもったいないですが

 沖縄の鐡ネタ拾いであるが、遺構などの小ネタはまだあるものの、さすがに大きなものはもうないだろう。次回の沖縄訪問は、普通に「島めぐり」か何かであろうか。

 

■ 鐡旅のメニューへ戻る

 「仮営業中」の表紙へ戻る

inserted by FC2 system