【petit-tetu】惜別「E351系・189系」

■はじめに
 自身の旅行記で何度か書いたことがあるが、私は「○○系」という車両種別にあまり詳しくはない。幼少のころに思い入れがあった583系などは別だが(お別れ展示会のために秋田まで行ったりしたが)、基本的にはあまり関心がない。
 先日、ふとネットで検索していると、189系の国鉄カラーがついに見納めになるようなことが書いてあった。国鉄時代の、あの「肌色と赤色」の車両もこれまでかと思うと、最後くらいは乗っておこうと思うに至った。狙うべきは、河口湖までを往復する「ホリデー快速富士山」である。ネットで検索すると、3月3日の復路だけに窓側1枚が残っていたので、それを確保しておいた。
 同じようなニュースで、「E351系が引退」と書いてあった。上記の通り車両形式には疎い私であるが、写真を見て「これか」と分かった。JR発足以降かなり経ってからデビューした車両であり(1993年デビュー)、個人的には「ついこないだ走り始めたばかりじゃないか」とも思うが、最近は新幹線なども含めて新車置き換えの回転が速いようで、とにかくもう終わりのようである。特に強い思い入れがあるわけではないが、ついでに乗ってくることにした。

 先月訪問した肘折と同様に、旅行記にするほどの内容ではないが、各旅行記を転載しているサイトで訪問先を塗りつぶす日本地図があり、山梨県の部分がぽっかり抜けている状態であったので、旅行記に仕立てることにした。


@新宿駅にて

■2018.3.3
 JRを乗り継ぎ、7時半くらいに新宿に到着した。私が乗るべき8時00分発の「スーパーあずさ」はすでにホームに入線していたので、そちらへと移動した。

@下膨れが特徴のボディー

 先頭の方に行くと、やはり撮影目的の人が多く屯していた(反対側のホームにも)。先頭車両にある電光掲示が最初は「回送」であったのでしばらく待ち、「あずさ」になった時点でやっと撮影タイムである。

@見納め

 私の撮影は素人レベルなので適当に2〜3枚撮り、その後は側面などを何枚か撮影していた。そのうちドアが開いたので、指定された車両に乗り込んだ。
 そこでぼんやり待っていると、隣りのホームがざわつき始めた。そちらを見ていると、どうやら189系のホリデー快速富士山(河口湖行)が入線するようであった。せっかくなので、そちらに出向いて撮影した。

@今日の夕方にこれに乗る予定

 席に戻り、定刻に出発。動き出してしまえば、いつもの中央本線である。
 さて、後は適当に景色を見るだけであるが、実はまだ朝だというのに駅弁を買ってしまっている。中央線快速から乗り換える際に駅弁屋の横を通り過ぎたのだが、その際に「ありがとうE351系記念弁当」なるものを見つけてしまった。明らかな企画物であり、手を出してしまえば向こうの思うつぼであるが、今回は乗り収めが主目的であるので、大人しく罠に嵌ることにした。

@美味しくいただきました(でも1,200円はちょっと高い)

 沿線には、撮影目的の人がたくさんいる。多摩川などは、三脚と撮影者で鈴なりであった。
 トンネルをいくつか抜けると、甲府盆地である。

@天気よし

 9時28分、甲府に到着したので下車した。どうせなら松本くらいまで乗りたいところであるが、今日の夕方は189系に河口湖から乗るので、ここで終了である。
 甲府駅付近は何度も来ているため、しばらく滞在するはずであった予定を変更して9時38分発の各駅停車ですぐに折り返した。ただしそのまま大月に行っても乗り継ぎが悪いため、途中での暇つぶしが必要である。
 そこでふと思い出したのが、勝沼ぶどう郷駅付近に旧駅や機関車が展示されているということである。車窓から見たことはあるが、まだ下車したことはないので、そこにふらっと行ってみることにした。当該駅で途中下車し、それらを見る。

@昔はスイッチバック駅であった

 30分ほど滞在し、次の列車で大月に向かった。
 さて、次の目的地はリニア見学センターである。これまで機会がなくて訪れていなかったが、今回の旅程を検討している際にその存在を思い出した次第である。
 11時20分発のバスに乗り、15分ほどでセンターに到着した。料金を支払って中に入り、展示物を見る。今日訪問することを決めた理由の一つとして、試験走行日であるというのもあった。展望スペースから、その様子を眺める。

@あっという間に消えていく

 見学を終え、富士急の禾生(かせい)駅まで歩いて行った。20分ほどかかるが、途中にある道の駅に寄り道したりすれば、暇にはならない。それに今日は、散歩日和である。
 駅に到着し、13時23分の列車を待つ。やってきたのは、トーマスランド号であった。

@子供向け企画車両

 さて、このまま河口湖まで直行することはせず、途中の下吉田で降りることにしている。というのも、7年ほど前にこの駅構内にJRで使用されていたブルートレインなどが展示されるようになったからである。
 当該駅で下車し、その車両へ。中にも入れるようになっており、懐かしいばかりである。

@だいぶお世話になりました

 30分ほど滞在し、次の列車で河口湖に向かった。
 少し時間があったため歩いて湖畔まで行き、途中のスーパーで「むかご」などを買ったりして駅に戻ると、改札前はとてつもない行列になっていた。皆、自由席狙いなのであろう。
 15時半くらいに改札が始まったので、私も行列の後ろから構内に入っていった。

@6両編成だと1両はみ出てしまいます

 今日が最終日というわけではないため、さすがに自由席全部が埋まることはなかったが、それでもかなりの乗車率であった。
 撮影を終えてホームに佇んでいると、下りの特急列車が入線してきた。デビューしてまだ2年も経っていない、富士急の新型特急である。

@新旧世代顔合わせ

 定刻の16時00分に出発。走り出してしまえば、往路と同じく「これまで何回も見てきた沿線」である。
 座席が車両の端のせいもあるのか、ギシギシする感じやゴツッとした衝撃も感じる。私が子供の時分は、まれに特急列車に乗ると「こんなに速くて快適な車両が!」と驚いたものであるが、今は逆に粗を感じてしまう。それだけ、現代の車両が進歩しているということなのであろう。
 少し薄暗くなった18時04分、新宿に到着した。

@お疲れさまでした

 

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