英国、鉄道づくしの旅

■はじめに
 日本の鉄道の嚆矢は、そのすべてを英国に拠っているといえる。というより、世界の鉄道の歴史は、英国から始まると言ってもいいくらいであろう。今回は、英国内の鉄道をあれこれと乗ってみることにした。

 移動に使用するのは、ブリットレイルパス(ファイ―ストクラス用8日間)である。冬季割引で34,300円であり、これでファーストクラスに8日間も乗れる(1日当たり4,300円)のだから、鉄道に乗ってばかりの人にとってはかなりお得である。
 英国の鉄道の運賃形態はかなり複雑であり一概にどうとは言えないのだが、例えば私が乗る予定のロンドン−リーズ(乗車時間2時間20分程度)のファーストクラスを定価で買うと、176.5ポンド(約24,500円)である。もちろん、早期割引などを利用するとその半分くらいになるのであるが、それにしても、使い様によってはかなり費用を浮かせられるものとなっている。
(ためしに帰国後に私が乗車した総料金を計算をしてみると(セカンドクラスしかない列車はセカンドクラスで計算をした)、30本の列車で総計1,656.5ポンド(約23万円)となった。もちろん、割引切符を買えばかなり安くなるし、普通の旅行者は鉄道に乗る以外にも観光をするであろうから、これはあくまでも参考値である)

 ちなみに英国では、指定料金は無料である(その他、特急券という概念もない)。レールパス所持者も同様で、駅窓口に行けばいくらでも指定券の発行をしてもらえるが、私は一切行わないことにしている。その理由としては、大きく二つある。
・座席の問題
 英国内の車両の多く(ほとんど)は、座席の向きが固定である。せっかく指定をしても、進行方向と反対向きであっては意味がない。しかも窓と席の相性を無視したデザインも多くあり、窓側であっても「ほとんど壁」という席もある。結局、車内に入ってから自分で選ぶのが最適なのである。
・時刻の問題
 英国の鉄道は遅延が多いらしく(伝聞推定)、予定通りに旅程を進められない可能性もある。せっかく席を指定しても、乗り継ぎが出来なければ意味がない。
 また、「ファーストクラスはかなり空いている」という情報も得ている。それならば、何も無理をして(時間を使って)指定券を発行する必要もないであろう。

 旅程を決める上では、当然のことながら景観の良い路線や名所などを優先させることにした。しかし、結果としてスコットランドの大部分は行かないことになってしまった。
 もちろんスコットランド内には魅力的な路線がたくさんあるのだが、この季節(年末年始)は日が短く、9時前まで暗く4時前には日が暮れてしまうのである。これでは景色を堪能できる時間帯が限られてしまうため、次回以降に取っておくことにしたのである。

【主な旅程】
1日目:成田→ヒースロー(ロンドン泊)
2日目:キング・クロス→リーズ→カーライル→グラスゴー(グラスゴー泊)
3日目:グラスゴー→エジンバラ→ノースクイーンズフェリー→ニューカッスル→バーミンガム(バーミンガム泊)
4日目:バーミンガム→シュールスベリー→スウォンジ→パディントン(ロンドン泊)
5日目:ウォータールー→ポーツマス→シャンクリン→ウォータールー(ロンドン泊)
6日目:ウォータールー→エクセター→セント・アイヴス→ペンザンス(ペンザンス泊)
7日目:ペンザンス→グロスター→リバプール(リバプール泊)
8日目:リバプール→ヨーク→キング・クロス→ヒースロー(機内泊)→成田


@スウォンジ駅にて

 Part1(1日目〜3日目)

 Part2(4日目〜5日目)

 Part3(6日目〜8日目)

 

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