【petit-tetu】惜別「十和田観光鉄道」
(「プチ鐡」では、写真を中心に簡易報告的に著します)

■はじめに
 十和田観光電鉄は、JRに接続する三沢駅から十和田市駅まで、14.7キロの短い路線を営業している。この地域は新幹線の青森開業で観光客が漸増しているようであるし、十和田湖や奥入瀬、そしてその周辺の温泉なども絶えず人気がある。しかし、大都市圏からの人の流れには沿っていないため、利用者は地元の人(それも高齢者や学生)がほとんどである。近年は自治体からの補助金でなんとか賄ってきたが、その補助が絶えることとなり、平成24年3月限りでの廃止が決定的となった。
 御多分に漏れず、廃止直前になると「ご専門」の方でごった返すため、まだ熱の上がり切らないうちに訪問することにした。

@七百駅にて列車交換

■2011.12.3
 私は鉄道好きであるが、今回は経費を優先して飛行機での往復である。往復+1泊で24,700円であったが、新幹線では不可能な値段設定であろう。最近は、長距離は飛行機で+現地で鉄道、というパターンが多い。
 まずは、朝の便で青森空港へ。津軽地方はこれまで何回も旅行経験があり、仕事でも何度も来ているため、今さらながらに行くべきところは思いつかない。とりあえず青森駅で「津軽フリーパス」を買い、各駅停車を乗り継いで五所川原へ。まだ食べたことのない「あげたい」をいただく。

@表面はさっくり、味はあっさり
(これを食べるためだけに五所川原まで来たという酔狂具合)

 続いては弘前へ移動し、弘南鉄道で黒石へ。黒石も観光済みであるが、街並みは落ち着いているため再び歩いてもよいと思っていた。しかし、残念ながら雨模様で、駅併設のスーパーで「いかめんち」などを買っただけで弘前へ戻った。

@こちらはまだ頑張る予定

 弘前では、「虹のマート」で投げ売りが始まった惣菜をあれこれと買う(少しく買いすぎた)。青森へ移動し、駅に近いホテルへ投宿。暴風警報が出ており、強い風と雨が続いている。明日の行程が心配である。

■2011.12.4
 パック旅行のホテルにしては、部屋もきれいで朝食も品数豊富であった。朝なので軽くしようとしたが、青森名物の「バラ焼き(十和田市)」「味噌カレー牛乳ラーメン(青森市)」「りんごジュース」があったのでは、頂かないわけにはいかない。

@分量は控えめに

 青森発7時10分発の「青い森鉄道」で三沢へ。強風のため若干遅れたが、問題なく移動することができた。風は相変わらず強いが、黒い雲の合間からは青空も見え始めてきている。

@「ザ・昭和」な三沢駅

 9時00分発の列車に乗り込む。2両編成であり、乗客は25人くらいである。本来の乗客(地元民)5人、ご専門の方(軽度のファンから重度のマニアまで含む)が20人、という感じであった。

@お疲れさまでした(あと3か月ありますが)

 定刻に出発。次第に晴れ間が大きくなり、右手には大きな虹が広がっている。終着の十和田市にも定刻に到着した。

@十和田市駅(の奥)で佇む車両

 鉄道が好きな方々(上記の20名)は、そのまま折り返したり駅の写真を撮ったりしているが、私は市内へと歩いていき、十和田市現代美術館を観覧した。小規模ではあるが、なかなか充実した内容であった。屋外にも多くの展示があるのが嬉しい。

@うま

 12時20分の電車に乗り込み、七百へと向かう。この駅は路線内で列車の交換(行き違い)ができる唯一の駅であり、車両区もある。今日はイベントがあるということで、動態保存されている旧い客車などが営業の準備をしていた。

@旧型客車たち

 駅付近を路盤に沿って東へ歩き、上記のイベント列車が走っていく姿を写真に収める。また駅へ戻り、その列車を迎える。今度は西へと歩き、古里(ふるさと)駅付近からその列車を撮る。いわゆる「撮り鉄」というやつかもしれないが、こういうことをしたのは中学生時分以来である。やってみたかったというよりは、近場に観光するようなものがなかっただけなのだが。

@慣れてないので上が切れてしまった

 古里から十和田市へと戻り、スーパーで自分用土産(バラ焼きのたれなど)を買う。16時20分発の電車で、再度三沢へ。寒い中を歩いて約1時間と少し、三沢空港へ辿り着き、最終便で東京へと向かった。

@「ふるさと」駅も、余命わずか

 

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