【petit-tetu】ときわ路私鉄再訪の旅

■はじめに
 3週連続で「大人鐡」を実施したところであり、今週末くらいは家でゆっくりしていようかと思っていたが(お盆でもあるし、コロナでもあるし)、ネットを見ていたところ、例年は春と秋の発売である「ときわ路パス」が今年は夏も発売されるという。単なるJR乗り潰しなら興味はないが、茨城県内の私鉄(第三セクターを含む)にすべて乗車できるという(真岡鉄道に至っては栃木県の部分も乗車可能)。それでいて値段はたったの2,180円であり、しかも「大人の休日倶楽部」の会員であればさらに安くなって1,670円であるという。ひたちなか海浜鉄道は数年前に乗車しているが、鹿島臨海鉄道などは15年以上ご無沙汰であるし、関東鉄道に至っては前回の乗車がいつなのかすら覚えていない。ということで、日帰り旅行を急遽実施することとした。
 茨城は隣りの県であるし、全私鉄を巡っても1日あれば余裕であろうと思っていたが、時刻を調べてみると、自宅最寄駅を5時台の始発に乗っても戻ってくるのは21時過ぎであることが判明した。少しく悩んだが、オプションプラン(詳細後述)を計画して実施することとした。
 なお、ただ単に各路線に再訪するだけ(初乗車はなし)であるため、旅行記にするまでもないとは思ったが、行けば行ったでそれなりにネタもあったため、簡単な旅行記としてまとめることとした。

@大洗駅にて

■2020.8.15
 最寄り駅の始発列車に乗り、あれこれ乗り継いでから、ときわ路パスの区間内である取手へ移動。件の切符は区間内の駅窓口(もしくは自動券売機)でしか購入できないため、ここまで来てやっと買うことができる。
 同じような目的の人が他にもいたため券売機の前で少し待ったが、無事に手にすることができた。

@ジジイの特権で格安に

 関東鉄道常総線のホームへ移動し、6時29分の水海道行に乗り込んだ。私は詳細な乗車記録は付けていないが、乗車・未乗車が区別できるよう、大きな日本地図(鉄道路線が記載されている)にマーカーをしており、この路線は乗車済みである。しかし、それがいつのことなのか全く思い出せないのである(それくらい昔なのであろう)。

@まるで初乗車のよう

 2両編成の列車は、定刻に出発した。せっかくなので、先頭部分に立ち続けて景色を眺め続けた。立派な複線であり、これは少しく意外である。駅によっては隣りの駅とかなり近距離にあり、まだ出発していないのに次の駅が見える部分もあった。
 7時01分に水海道に到着し、ここで1両編成の下館行に乗り換えた。

@観光列車ではなく、宣伝列車

 同駅を7時05分に出発。ここからは単線であり、いかにも北関東の私鉄という感じである。
 7時55分に下館に到着し、ここで第三セクターである真岡鉄道に乗り換えた(取手から下館までで正規料金は1,540円であり、もう元は取ったようなものである)。
 真岡鉄道に関しては、坂東札所巡りなどで数年前に部分的に乗車しているため、スイカっぽい塗装の車両にも見覚えがある。

@ある程度久々でもある

 8時07分に下館を出発。正直なところ、地味な景色の中を走り続けた。
 益子を過ぎてからは、たぶんかなり「ご無沙汰」の区間である。ということで、先ほどの関東鉄道状態(再訪なのに初乗りのような感じ)になっていった。
 9時20分、終着の茂木に到着した。周囲には何もない駅である。

@前回のことなど覚えてない

 9時35分の列車で折り返し、下館方面へ戻っていった。
 なお、往路では真岡駅で「出発準備中のSL」を見かけていた。復路ではその姿が見えなくなっていたため、すでに下館方面に行っていることが想像された。ということは、どこかですれ違うはずである。
 予想通り、折本で停車中に対向からSLがやってきた。

@観光色豊かに

 下館到着後はJRに乗り換え、友部で常磐線に乗り継いで水戸にやって来た。11時59分着。
 さて、「はじめに」で書いたが、普通に各路線を回ったのでは家に帰るのが21時半頃になってしまう。さすがの私もそれは避けたいので(なにせ朝の4時起き)、あれこれ検索したところ、水戸駅での「1分乗り換え」を2回成功させると19時半くらいに戻れることが判明した。ということで、それにチャレンジして、失敗した場合はオプションプランとして、ひたちなか海浜鉄道を削除して家に戻ることにしている。
 水戸駅到着後、12時00分発の鹿島臨海鉄道(鹿島神宮行)が出発するホームに向かったが、あと20メートルというところで出発してしまった。ということで、1路線削除決定である(隣りのホームであるため楽勝かと思ったが、下車した10秒後にはベルが鳴り始めていた。JRの時刻は15秒刻みであるため、11時59分45秒着であったのか、もしくは定刻より若干遅れて到着したのであろう)。
 仕方なく、水戸駅構内の店舗などを散策した。

@水戸っぽい写真を

 13時00分の鹿島神宮行まで待つのは癪であるので、12時34分発の大洗行に乗り込んだ。

@これで大洗まで

 定刻に出発。車内など、あちこちに「35周年」と記載されている。この鉄道は、国鉄の未成線を完成させて営業させる形態の「先駆け」的な存在であるが、もうそんなに昔のことなのかと思うと、感慨一入である。

@今は昔

 大洗に到着。特にすることもないため(というか、暑すぎて徒歩観光をする気になれない)、駅スタンプを押したり、駅前に新しくできたモニュメント(漁師や魚)の写真を撮ったりして時間を潰した。

@萌えキャラ数多くあり

 続いて乗るのは、13時14分発の鹿島神宮行である。やって来た気動車は、前回訪問時(15年以上前)にも乗った記憶のある車両である。

@これは覚えている

 車内に入って驚いたのが、クーラーが全く効いていないのである。「このご時世に関東地方で非冷房?」と思ってスマホで検索してみたところ、どうやら空調は付いている車両のようである。ただし、あまり効きは良くないようで、補完するために扇風機も付いているとのこと。そして昨今の事情(コロナ)で窓を開けて換気を良くしているため、実質「非冷房」になってしまっているようであった。

@車内は萌えキャラ多し(暑くて癒されない…)

 定刻に出発。扇風機や窓からの風は当たるが、だんだんと体温が高まってくるのが実感でき、「このままでは熱中症になってしまう」と危惧するくらいであった。
 14時15分、くらくらの状態で鹿島神宮に到着した。急いで駅近くにあるコンビニに逃げ込み、涼みながら900mlのスポーツ飲料ペットボトルとガリガリ君を購入。体内も涼しくして、「これなら復路も何とか頑張れるか」くらいまでに回復をした。

@駅付近はずいぶん新しくなった

 14時26分発の列車で、水戸へと戻る。なんとか回復した体力であるが、車内の熱気にだんだんとやられてきてしまった。今はお盆であり、ここ数日は猛暑日続きであることは承知していたが、「どうほとんどは空調付きの車内にいるだけだから」とこの日帰り旅行を決行したのが仇となってしまった。
 景色といえば、往路の巻き戻しであるため、新鮮味はない。

@当時は話題に(後に他の駅に抜かれてしまいましたが)

 汗だくになって水戸に到着してからは、駅構内のスーパーに逃げ込んでしばし涼んで体力を回復。ホームへ戻り、16時06分の常磐線に乗り込んだ。
 17時23分に龍ケ崎市に到着した。ここでは関東鉄道竜ヶ崎線に乗り換えるが、これまた前回の乗車の記憶が思い出せないくらい昔のことである。

@かなり久々

 JRの駅名は「龍ケ崎市」であるが、隣接する関東鉄道の駅は「佐貫」、そして行先(終着駅)は「竜ヶ崎」であり、紛らわしいことこの上ない(鷹巣など、JRと他社で駅名表記が違う場合があるが、「りゅうがさき」に関しては場所も違うので混乱必死である)。
 なお、こちらは歴史が古く、120周年とのこと。

@おめでとうございます

 17時36分に出発。先頭部分から見渡せるため、そこに立ち続けた。
 途中駅は1駅だけであり、踏切以外は柵がない路盤も多く、かなりローカルな感じであった。

@のんびり

 7分間の乗車で、終着駅である竜ヶ崎に到着した(駅名についてさらに補足すれば、竜と龍以外にも、関東鉄道は小さい「ヶ」でJRは大きい「ケ」という違いもある)。
 17時47分の列車で、佐貫へと戻る。ふと気づいたのであるが、運転席が左側にあって、往路とは逆である。つまり、3駅とも同じ側にホームがあるため、ホームから乗降しやすいようにしているのであろう。
 佐貫に戻って、後はJRの龍ケ崎市から家路につくだけである。

@市名は「龍ケ崎」(JRも、今年の3月までは「佐貫駅」であった)

 と、こんな「ゆるゆる」な旅行記をアップしようと思っていたら、「爆破予告のため8月18日の関東鉄道常総線が運休に」というニュースが入ってきた。世の中、変な人がいるものである(そんな8月18日に記事アップ)。

 

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