【第三セクター応援鐡旅G】北陸編(おまけで中部編落穂拾い)

■はじめに
 第三セクター鉄道を「鉄印」「(食べ物などの)消える系グッズ」「その他(駅弁等)」で応援するシリーズであるが、今回は北陸の3社(のと鉄道、あいの風とやま鉄道、IRいしかわ鉄道)が対象である。
 設立の経緯(赤字による廃止対象路線であった1社と、新幹線開業による2社)の違いはあるが、特に後者の2社は観光色が薄い。それでもまだ、あいの風とやま鉄道には観光列車「一万三千尺物語」があるが、IRいしかわ鉄道に関しては、その距離が短いこともあり、これといったネタがないというのが現状である。鉄印は3社とも購入可能であるが、消える系のグッズは各社ともなさそうであるし、駅弁や駅レストランもなさそうである。せめて、のと鉄道の「のと里山里海号」にでも再乗車してスイーツでも頂こうかと思ったが、列車自体は運行されているものの、緊急事態宣言に伴って食事の提供は中止であるという。
 仕方ないので、最低限の応援(鉄印+一日切符購入)をすることにした。

 「おまけ」として、信楽高原鉄道も付け足しておきたい。
 信楽高原鉄道については、「中部編」として8月中旬に訪問する予定であったが、西日本を中心とした豪雨によって後回しとなっていた。滋賀県には仕事でたまに来るのでその際にでも訪問しようと思っていたが、我慢できずに、急遽思い立って出発前日にホテルを予約したりして、8月21・22日に乗車して来たのである(近江鉄道も)。

@富山駅にて

■2021.9.5
 月曜日から北陸地方での出張が入ったため、大人の休日倶楽部の「北陸フリーきっぷ」を使って日曜日に移動して、この日のうちに各社を周ることにした。これにより、かなりの旅費削減が可能である。
 東京発6時28分の新幹線「はくたか」号に乗り、富山到着は9時10分。第三セクター鉄道にはまだ乗車していないが、まずは鉄印の入手である。

@先に鉄印を

 さて、次の目的地は金沢である。スマホに時刻検索をさせると普通に新幹線が表示されるし、「北陸フリーきっぷ」でも新幹線は乗ることができるが、それでは意味がない。旅費としては何も変わらないが、第三セクター鉄道に乗って金沢へ移動である。

@乗らないと意味なし

 定刻の9時40分に富山を出発した。しばらく「あいの風とやま鉄道」を走り、倶利伽羅から先の短い部分が「IRいしかわ鉄道」である。何もないのは寂しいので、当初は倶利伽羅で下車することも考えたが、駅周辺にこれといったものも見付けられず(歴史好きというわけでもないので)、素通りしてしまった。

@写真だけでも(倶利伽羅駅)

 10時43分、金沢に到着した。ここで窓口へ行き、鉄印の入手である。書置き+スタンプだけのシンプルなものであった(せめて日付くらいは手書きでやってくれると嬉しいが、色々と事情もあるのであろう)。

@2社目

 しばらく駅構内をふらついてからホームに戻り、11時23分発の特急「能登かがり火」号に乗り込んだ。これで、一気に七尾まで行くことになる。
 今回はネタが少ないので、駅弁でも買おうと思って金沢駅内の売店であれこれ見ていたが、やはりなかなかの価格設定である。そこでふと横を見ると、私の好きな地元菓子ビーバーにカレー味が出ているではないか(正確には「復活」とのこと)。ということで、旅のお供はそれと地元の酒である。

@こんな感じに

 定刻に金沢を出発…とはならず、遅れているサンダーバード号と接続するために10分ほど遅れて出発した。しかし、急ぐ旅ではない(七尾で乗り換え時間かなりある)ので、問題はない。
 11時33分頃に金沢を出発し、12時25分頃に七尾に到着。駅付近を散策してスーパーなどに行ってから駅に戻り、1日乗車券を運転手から買って、13時12分発の「のと鉄道」に乗り込んだ。

@去年も乗ったばかりですが

 定刻に七尾を出発。今日は天気も良く、観光日和である。
 ぼんやりと外を見ているうちに、終着の穴水には13時52分に到着した。昨年度は「のと里山里海号」に乗って寿司を食べたが、その際は途中での長時間停車やビューポットでの一時停車などもあったのでもっとゆったりしていたが、まっすぐ来るとあっという間であった。
 さて、まずは鉄印である。

@フリー切符と共に

 のと鉄道のグッズも売っている併設する道の駅の売店に行ってみたが、やはり食べ物系はないようであった。そそくさと退散。
 復路は、14時15分発の列車である。1両目が普通の車両で、2両目が「のと里山里海号」である(ただし、座席利用のみで飲食サービスは中止中)。
 定刻に穴水を出発したが、観光列車を連結しているため、ビュースポットでの一時停車もあったし、能登中島駅停車中には駅構内に係留されている郵便車に入ることもできた。

@帰りは少しのんびり(ビュースポットで停車中)

 この駅には小さい売店があって物品を売っているため(前回訪問時はアイスを買った)、プチ応援としてこの店を利用することも考えたが、コロナ禍で長期間営業中止中であるという。残念。
 能登中島を出発。後は、和倉温泉で特急に乗り換え、金沢でも乗り換えて今日の宿泊地である福井へ行くだけである。

■2021.9.6
 上記の旅行では3社の第三セクター鉄道に乗車したが、「のと鉄道」と「あいの風とやま鉄道」の車両の写真しか掲載されていない(それもそのはず、富山から金沢までは「あいの風とやま鉄道」の車両で直行したわけであるから)。
 しかし、月曜日の仕事終わりに津端から金沢行の列車に乗ったら、偶然にもIRいしかわ鉄道の車両であった。これは丁度良い、ということでそれを掲載。

@偶然

■2021.9.8
 早朝、あいの風とやま鉄道に乗るために富山駅に向かったが、ホームに停車していたのは旧国鉄時代に製造された車両(413系)であった。調べてみたところ、もう残りの車両数も少ないようで、今春には一部の車両が廃止されることを記念した行事も行われたという。富山から金沢までの在来線に乗る場合、あいの風とやま鉄道の車両に当たる確率が高く、たまにIRいしかわ鉄道の車両、という感じであり、これに当たったのはあまり記憶にない。この車両も、先はそれほど長くないのかもしれない。

@偶然その2

 6時30分、富山を出発した。
 さて、早朝から移動したのには目的がある。高岡でJR氷見線に乗り換え、終着の氷見へ。駅から15分ほど歩いて魚市場にやって来て、ここの食堂で朝から豪華な朝食を頂くためである。旅行記のテーマとは関係ないが、1葉掲載したい。

@やわやわ盛(並盛)

【おまけ旅行記】
■2021.8.21
 始発列車で最寄駅から出発し、東京駅へ。6時15分発の博多行「のぞみ」に乗り込んだ。7時50分に到着した名古屋で「こだま」に乗り換え、米原へ。8時21分到着。
 ここ米原から、まずは近江鉄道の旅である。
 使用する切符は、「びわこ京阪奈線フリーきっぷ」である。値段は1,050円であるが、これは米原から貴生川までの片道運賃と同じである。それでありながら、途中下車し放題で、すべての近江鉄道の路線だけでなくて信楽高原鉄道にも乗れてしまうのである。

@激安

 近江鉄道については八日市線(近江八幡−八日市)のみ乗車済みであり、それ以外は初乗車である。これに乗れば、普通の私鉄で乗り残しているのは秩父鉄道の「右半分」くらいである(地下鉄には多くの乗り残しがあるが…)。

@制覇へ

 8時35分、私を含めて2人だけの乗客を乗せて列車は出発した。
 しばらくして再度JRと接続する彦根に到着したが、ここで停車時間が16分もある。近江鉄道は、ここ草津や八日市などで人の流れが大きく変わるので、直通の列車でも系統が違うような扱いなのであろう。
 彦根を出発してから、高宮で下車し、多賀大社方面への支線に乗り換えて、多賀大社前には9時20分に到着した。ここで参拝タイムである。

@お寺の写真ではなく、こちらで

 参拝後は10時27分発の列車で高宮まで折り返し、駅でしばし待ってから10時45分発の八日市方面の列車に乗り、豊郷(とよさと)で下車。小学校群まで歩いて向かい(コロナの影響で内部は見学できず)、駅に戻ってから11時54分発の貴生川行に乗り込んだ。
 途中の八日市でやはり9分の停車時間があったが、それは2階にあった鉄道資料館を訪問するのにちょうど良い時間でもあった。

@色々あり

 八日市を出発し、信楽高原鉄道との接続駅である貴生川には13時04分に到着した。
 私は第三セクター鉄道についてはすべて乗車済であるが、三陸鉄道のようにしょっちゅう乗っている路線がある一方で、かなりご無沙汰の路線もあり、信楽高原鉄道については後者の(おそらく)筆頭である。前回乗車時は、正確には覚えていないが学生時代であったかと思う。

@本当に久々です

 13時24分に貴生川を出発。信楽高原鉄道は、貴生川出発後はしばらく駅がなく、高台へとどんどん上がっていく。旧信号場を過ぎ、列車事故現場を過ぎると、こまめに小さな駅に停まっていった。
 13時48分、終着の信楽に到着した。まずは鉄印の入手である。

@1週間遅れで入手

 消える系(食べ物など)のグッズは、やはりないようであった。
 すぐに折り返す(到着6分後に列車が折り返す)のは面白くないため、しばし信楽の町を散策して観光。14時54分の列車で折り返した。
 貴生川に到着してからは、再度近江鉄道を利用しての観光である。水口城址や太郎坊宮(時間がなかったので麓に行っただけであるが)を訪問した。

@萌えキャラづくし

 JRとの接続駅である近江八幡には18時29分に到着し、そのままJRで京都まで移動して、安ホテルに投宿した。

■2021.8.22
 さて、今日は青春18きっぷを使用してひたすら戻るだけである。ポイントは、「いかに乗り換え回数を減らすか」であり、まずは米原発7時07分の特別快速に狙いを定めた。これならば、浜松まで乗り換えなしで移動できる。
 5時台にチェックアウトをして京都発5時48分の列車で米原に向かい、件の列車に乗り継いだ。

@比較的長距離を走る

 浜松には9時47分に到着し、静岡行に乗り継いで静岡到着は定刻より少し遅れた11時06分であった。
 目の前にはすぐに接続する興津行の列車(本来なら11時04分発)が停まっているが、これには乗らない。その理由は、11時53分発の熱海行に乗ることによって乗り換え回数を少なくさせることと、旅の1ネタとして静岡の駅弁を買うことである。
 ということで、駅弁と静岡らしいビール(映っていないがチューハイも)である。

@鯛めしは静岡駅名物

 静岡駅の在来線には待合室がないため、ベンチで美味しく頂いた。
 後は、11時53分発の列車に乗って、熱海で乗り換えるだけである。

 

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