サハリンの鉄道を乗りまくる旅

はじめに
 昨年(2010年)から海外に行くようになったが、費用や時間の関係から、近場である東南アジアなどが中心になっている。しかし、これは致し方ないところではあるが、気づいてみると「一番近い国」に行っていないことになっている。
 一番近いというと、多くの方は韓国と思われるかもしれない。台湾も与那国の目と鼻の先だが、実質的に一番近いのはロシアなのである。日本固有の領土であるはずの北方領土を持ち出さなくとも、天気の良い日には宗谷岬から見ることもできるサハリン(ロシア領)こそが、最も近い隣国ということになる。
 そこで、春先からサハリン行の手配をし始めた。サハリンの鉄道旅行に強いT社に見積もりを依頼し、旅行時期や日程をあれこれ考える。最初は9月頃を考えていたが、より日の長い時期の方が良いということと、日本のお盆も関係ないため8月も9月もほとんど旅費が変わらないことから、8月の前半に行くことにした。往復の手段については、成田発着が一番手頃だったが、やはり「未知の土地」へ渡航するには船舶の雰囲気が最良であろうということで、往路は稚内からのフェリーにすることにした。旅費自体は航空機での成田往復とあまり変わらないため、もちろん稚内に移動するための国内旅費が余計に追加されてしまう。しかしそれはそれ、遠路はるばるサハリンに渡った当時の宮沢賢治の気分で北上すればいいだろう。
 賢治の気分をなぞらえるためではないが、稚内へは羽田からの直行便を利用せず、朝一番の羽田発で新千歳に飛び、そこからJRで札幌へ、大通バスターミナルから高速バスで稚内へ向かうこととした。実質的に、一番安く移動する手段でもある。

1日目:羽田→新千歳(AIRDO)、新千歳→札幌(JR)、札幌→稚内(バス)【稚内泊】
2日目:稚内→コルサコフ(フェリー)、コルサコフ→ユジノサハリンスク(送迎)【ユジノサハリンスク泊】
3日目:ノボジェレーベンスカヤ往復(ローカル鉄道)、ユジノ観光(子ども鉄道など)、ユジノサハリンスク→ノグリキ(夜に1番列車に乗車)【車中泊】
4日目:昼前にノグリキ到着、ノグリキ観光(廃線跡など)、ノグリキ→ティモフスク(夕方に2番列車で移動)【ティモフスク泊】
5日目:ティモフスク→ユジノサハリンスク(一日かけて968列車で移動)【ユジノサハリンスク泊】
6日目:ホルムスク往復と観光(路線バス)、ブイコフ往復(ローカル鉄道)【ユジノサハリンスク泊】
7日目:ユジノ観光(お土産買いなど)、ユジノサハリンスク空港へ(送迎)、ユジノサハリンスク→成田(ウラジオストク航空)

@ノグリキ駅にて

 旅程前半(8月3日〜8月6日)

 旅程後半(8月7日〜8月9日)

 

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