猫鐡H】竹富島編

■はじめに
 今回の行先は、猫島として認知されている島々の中では最南端に位置する沖縄県の竹富島である(場所は石垣島のすぐ近く)。今から15年くらい前に訪問したことはあるが、猫を意識して行くのは初めてである。
 場所が場所だけにどう行っても値段は高いが、JALのツアーで往復+ホテル1泊で4万円程度のものがあったので、それを決済しておいた。それなりの値段であるが、普通の割引運賃で往復するよりは安い。

@竹富島にて

■2017.4.1
 那覇での乗り継ぎ時間は25分だけである。7時55分の那覇行の便は出発が遅れ25分の遅延となったが、機内では「お待ちしておりますので降りられましたら係員にお声かけください」ということであった。しかし、那覇空港が急に着陸を制限したため更に20分遅れてしまい、10時55分発の石垣行の便は私を置いて飛び立ってしまっていた。
 私の旅程としては、竹富島に行くのは明日であり、今日は「どこにも行くところがないから、小浜島か黒島にでも行ってみよう」と考えていた程度なので構わないが、旅程の詰まっている人にとっては一大事である。後ろにいる家族連れなどは、かなり苛立っているようであった。
 特別空席待ちの券を渡され、いったん外に出る。

@次の便を待つ

 ステータスを持っているため順番待ちの1番目であったが、11時55分の便は空席が1席も空かずに飛ぶことが決まってしまった。次の便は15時05分である。満席のアナウンスを聞いて、家族連れはどこかへ行ってしまったようである。
 しかしこういう場合、事態は常に変動するものである。諦めずに10分くらい粘っていると、「石垣行特別空席待ちのお客様は、15時50分の便をご案内します」という手書きのメッセージが掲示された。つまり、現状では次の15時05分の便はいっぱいだが、さらにその次は空いているという意味である。
 急いでカウンターに行くと、「お一人様だけですか」と確認され、あれこれシステムと睨めっこした後、「お一人だけなら、次の便が空いています」ということで、少し早く移動することが決定した。しかもクラスJであり、お詫びとして千円のお食事券付きである。

@発券

 本格的な旅行の人にとっては「ふざけんな」であろうが、どうでもいい旅行(ちょっと猫でも見に行くか)である私にとっては、お食事券で充分である(それに、旅行記のネタにもなる)。
 3時間弱の暇ができたが、那覇市内は何度も来ていて観光済みである。仕方ないので空港付近をぷらぷら歩き、スーパーで食材などを買ったりして時間を潰した。
 お食事券の使い方であるが、実は空席待ちをしている際におにぎりと「もずく」の天ぷらを食べてしまったので、今は食べる気がしない。そこで「空港食堂」に行ってみると、お弁当が置いてあるではないか。とりあえず、ボリュームたっぷりの2個のお弁当に引き換える。

@その日の夕食(さすがに多過ぎで、1つは翌朝に)

 15時05分発の便も、機材繰りの関係で出発が1時間以上分遅れた。しかし、石垣に辿り着けないよりはマシである(家族連れは、無事に席が取れたのであろうか)。
 石垣空港着は予定より4時間半遅れであり、もう何もすることもできないので宿に行くだけである。本来の予定では「市内で沖縄そばを食べる」「小浜島か黒島に行く」「港の鮮魚店でてんぷら(魚のフライ)を買う」という予定を考えていたのだが、どれも不可能である。
 以前の石垣空港は頑張れば港から歩ける距離にあったが、2013年に開港した新空港は交通手段が必須である。ということで、ツアーに組み込まれているホテル近くのバス停にも停まる路線バスに乗り込んだ。

@バス移動

 ホテルに投宿し、購入済みの食材や空港食堂の弁当で一献してから就寝。

■2017.4.2
 さて、今日の旅程だけは狂ってもらっては困る(猫を見るために来たのであるから)。
 宿は町はずれにあるため、5時過ぎに出て暗闇を歩き続け、6時過ぎには港近くにたどり着いた。船の一便は7時半であるが、昨日の夕方にできなかった街歩きをするために早く出てきた次第である。
 まだ開いていない市場や商店街などを歩いて港に近づくと、730記念碑の近くで猫を発見した。まだ島に渡っていないが、保険(猫がいなかった時用)のために撮影しておく。

@モニュメントと共に

 以前に石垣近辺の島々を訪問した際には小さな小屋で切符を買ってそれぞれの桟橋から乗ったような記憶がおぼろげにあるが、今は新しいターミナルが出来て整然としている(わかりやすい)。窓口で、1,150円の往復切符を買った。

@新ターミナル

 7時30分に出港し、強風のためか1分ほど遅れた46分に竹富島に着岸した。あまり時間がないため急ぎ足で集落に向かったが、集落内では猫と出会わず。その足で猫が多いことで有名なコンドイ浜へと向かった。
 ネット上にはビーチにいる猫の写真がたくさんあるが、目の前にあるのは綺麗なビーチだけである。建物の裏手(猫小屋がある場所)へ行ってみると、みなさんそこで休憩中であった。

@絵にならず

 人を警戒するわけでもなく、かといって必要以上に寄って来るわけでもない。出来れば砂浜での写真を撮りたいが、人の思い通りにならないのが猫である。

@あの手この手で引き付ける

 そのうちに、1匹の猫が浜に向かって歩き出した。これは、なかなか絵になりそうな写真が撮れる予感がする。

@そのままビーチへお願いします

 しかし、あと少しというところでビーチの横にある茂みに入ってしまった(トイレだったのかもしれない)。
 別の猫が東屋のような休憩所まで出てきていたので、そいつの相手をする。

@休憩中

 集落にも猫がいるかもしれないと思い、コンドイ浜を後にして中心部に戻ったが、猫はいなかった。しかし諦めずに歩き続けているうちに、やっと1匹発見した。

@表紙写真と同じ猫

 さて、竹富島滞在わずか1時間半でもう退散時間である(夕方の飛行機になるとツアー代金がかなり高くなるため)。9時15分の船で石垣へと戻った。

@昨日買えなかった「鮮魚店のてんぷら」を購入

【おまけその1】
 猫鐡と銘打っているが、今回の旅は沖縄であるため、逆立ちしても鐡ネタは不可能である。そこで、1週間前に行ってきた房総半島(小湊鉄道+いすみ鉄道)の様子を1枚。

@養老渓谷駅付近にて

【おまけその2】
 外付けハードディスクから、15年前に初めて竹富島に行った際の写真を発見した。当時は初めてデジカメを買った頃であり、ネガフィルムの癖(写真というものは「ここぞ」という場面のみ、決心して撮る)が抜けていなかったため、数枚しか撮影していない。しかしその1枚には、猫がたくさん写っているではないか。当時の私は猫写真に関心はなったが、恐らくあまりの多さに吃驚して撮影したのであろう。

@今ならば右下に見切れている猫団子の写真を撮るはず

 

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