【猫鐡A】真鍋島・沖島編

■はじめに

 猫鐡2回目の訪問先は、岡山県の真鍋島と滋賀県の沖島である。少し離れているが、沖島と組み合わせて訪問できるところを探したら、このような形に落ち着いてしまった。
 さて、交通手段である。寝台特急サンライズ号も選択肢としてあり得るが、出発日がゴールデンウィーク初日ということもあり、混雑も考慮して今回は対象外となった。何より、安い手段を探さなくてはならない。
 あれこれ検討した結果、最終的に往路は「ANA便で岡山空港へ」、復路は「LCCで関西空港から成田空港へ」となった。検索前は、「さすがに帰りは『ぷらっとこだま』に落ち着くだろう」と予想していたが、結局往復共に飛行機となってしまった。企画物の「こだま」用切符よりも安い飛行機があるのであるから、時代も変わったものである。

@真鍋島にて

■2016.4.29
 羽田空港から岡山空港へANAの第一便で移動。気流の関係で着陸をやり直したため30分ほど遅れたが、旅程に若干の余裕があったため予定の船には間に合いそうである。
 まだ10時過ぎであるが、岡山駅で駅弁を購入した。アナゴにも惹かれたが、結局はB級グルメを2種混合したものにしてしまった。10時10分発の各駅停車に乗り、倉敷を過ぎて車内が空いてからそれを頂く。

@B級です

 10時55分に笠岡に到着した。乗船場であるが、グーグルマップで見ると駅から東南へ1キロほどのところにフェリー乗り場があったのでその地図を用意してきたのだが、駅付近にあった観光案内を見るとどうやらそこではないらしい。実際は駅の南側すぐ(徒歩5分程度)のところである。道順はかなり複雑であるが、各所に道案内があるので迷うことはない。

@ここから出発

 1,020円の切符を買って乗船し、11時20分に出発。真鍋島まで行く途中にいくつかの島に停まっていくため、席には座らず船の後方にあるデッキのようなところで立って景色を眺め続けた。
 この船の終着は真鍋島であるが、1つ手前の岩坪で下船した。ここも真鍋島であり、集落までの距離は約1キロ程度、散策にちょうど良いと思ったためである。
 さすがにこちらには猫はいないかと思いながら歩いたが、集落に至る途中の公園(「とこのはな公園」とのこと)で、早速3匹がお出迎えである。

@似ていたので、兄弟かも

 さらに歩いて行くと、海岸沿いで黒猫などがお出迎えである(表紙写真)。そして集落にある港に近づくと、さすがに猫島という感じで猫がそこかしこにいた。
 前回の猫鐡と比較して、首輪をした猫が多い気がする。かといって飼われている雰囲気もないので、地域で管理をしているのかもしれない。

@猫目当ての観光客も多し

 港付近で油を売ってからは、集落内を歩いてみた。奥の方に寺院があり、猫銀座というほどではないがそこで4〜5匹を発見した。

@ドブがお気に入りの猫?

 その後も集落内や港付近を適当に歩き、散策観光+猫観察を続けた。
 帰りの船は13時30分発であり、往路とは違って高速船であるため1,760円となる。実際、速度は往路の船とあまり変わらない気がするが、設備は断然こちらの方が新しい。

@切符は食べられません

 14時14分に笠岡港に戻り、そそくさと歩いて14時23分の各駅停車に乗り込み、相生で乗り継いた。このまま、西明石まで移動する予定である(17時01分着予定)。大阪や京都まで移動できる時間帯であるが、激安ホテルがなかったため、今回は西明石に泊まることにしたのである。
 とは言っても、さすがにこのままでは早すぎる。姫路到着時に左手に姫路城が見え、「そういえば前回来たときは改装中でシートに覆われていたな」と思い出し、ぶらっと途中下車してみることにした。

@猫とも鐡とも関係ありませんが

 姫路市内の商店街を適当に歩いてから、JRで西明石まで移動して安ホテルに投宿。

■2016.4.30
 今日の目的は猫1点(沖島)と鐡1点(近江鉄道)である。昨日に続き、快晴である。
 6時半頃にホテルを出て、駅へと向かった。その途中に格安切符の券売機があり、見てみると京都までが1,020円であり、定額よりも500円以上安いではないか。今日は近江八幡まで移動するのであるが、これなら分割して買っても十分に安いため、その自販機で京都までの切符を買ってみた。
 出てきた切符は、なんと格安切符を3枚組み合わせたものである。こういった手法は、首都圏の店では見たことがない。

@さすが関西

 6時45分発の新快速に乗り込み揺られること約1時間15分、京都に到着した。そのまま乗り過ごして近江八幡駅で清算してもいいのだが、そんなに早く着いても意味がないため、京都で途中下車してみたのである。
 周囲がなんだか騒がしいが、ちょうど昨日、京都鉄道博物館が開業したからであった。そのうち、開業に伴う熱が冷めた頃に訪問しようと思う。

@観光客の目当てはこちら

 新快速で近江八幡まで移動し、9時40分発のバスで堀切港へ向かった。沖島へのアクセスは若干複雑であるが、「まとめサイト」のようなものがあり、情報は充分にある。バスと船の接続は微妙な具合であるが、バスが遅れても船は待ってくれるということである。
 私が乗ったバスは、定刻から6分ほど遅れた10時19分に港のバス停に到着した。船の出発予定時刻は10時15分であるが、上記のように接続してくれるので安心である。
 と思って港に行くと、船がいないではないか。バスに乗っていた他の乗客が釣り人に尋ねると、「今さっき出てしまった」という。1〜2人ならともかく、バスには10人ほど乗り継ぎ客が乗っていたのである。「それはあり得ない!」ということで、乗客の女性があちこちに電話をしてくれ、船は再度やってくることとなった(彼女の活躍がなければ、次の船まで2時間も待たされるところであった)。
 微妙な間が出来てしまったが、ふと横を見ると猫がいるではないか。とりあえず、それに癒される。

@見た目は微妙ですが、人懐こい子でした

 戻ってきた連絡船に乗り、10時40分頃に出航。沖島までは10分程度で到着である。
 さて、猫探しの散策を始めたが、とにかく「どこにもいない」のである。出発前にネットで「沖島は猫がいない」という情報も目にしていたが、どうやらそのようであった。

@散策日和だったので、普通の観光としては満足でしたが…

 あれこれ探し、「今日は収穫ゼロか」と諦めかけた頃、港付近でやっと2匹を発見した。猫との遭遇確率では、正直なところウチの近所の方が高いくらいである。やはり、かなり猫の数が減ってきているのであろう。

@やっと発見

 その後は小さな佃煮屋を発見したのでそこで鮎の佃煮を買い、12時00分の船で近江八幡へ戻った。バスで駅まで直行したのでは味気ないので、途中下車をして旧い街並みを散策したりした。
 プチ観光後は路線バスで近江八幡駅まで戻り、今日のもう一つの目的である「近江鉄道」の乗車である。私はJRは完乗しているが、私鉄はかなり乗り残しが多く、近江鉄道もその一つである。全線に乗ることはできないが、八日市線だけ制覇しておこうと思う。
 近江鉄道の乗り場へ移動し、13時44分発の列車に乗り込んだ。

@やっと「鐡」です

 揺れの激しいローカルな路盤に揺られること16分、新八日市で下車した。なぜここで降りたのかというと、大正11年に普請されたという味のある駅舎が残っているからである。それにここで降りても次の八日市まで歩ける距離であるため、次の列車まで待つ必要もない。
 ということで、瀟洒な駅舎を眺めてみる。

@旧いです

 八日市まで歩いて行き、駅スタンプを押したりしてから14時40分発の近江八幡行に乗り込んだ。それにしても、カラーリングが特異である。広告やイベントのコラボ等でラッピングされている車両はたくさん見たことがあるが、警察のカラーリングは初めてである。

@パトカー風

 近江八幡まで移動し、駅近くのチケットショップで関空までの切符を買ってみた。今度は、なんと4枚の組み合わせである。こちらの地方では当然なのかもしれないが、商人魂、なかなかのものである。
 関西空港は何度も利用したことがあるが、LCC用の第2ターミナルは初めてである。ターミナルまでバス移動が必要であり、ターミナル内も椅子の数が少ないなど「LCCターミナルあるある」ネタはきちんと揃っている。しかし、安いのだからこれでいいだろう。

@沖止めなので、きれいな景色の写真も撮れます

 

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