【猫鐡K】藍島・志賀島・島浦島編

■はじめに
 今回の猫鐡は、前半(9月16日〜18日)はまたもや福岡県である(猫島が多いのだから仕様がない)。当初は玄海島も行く予定であったが、台風18号の直撃(船の欠航)により後日(12月)に回すことになった。
 三連休であるため、一番の問題は移動手段である(いかに安くするか)。理想的なのは往路が北九州空港で復路が福岡空港であるが、とんでもない値段である。あれこれパソコンを突きながら悩み、往路は山口宇部空港、復路は昼過ぎの佐賀空港で安い便を発見したため、それを決済しておいた。
 後半(11月3日〜4日)は、初めての宮崎県である。猫島としてはそれほど有名ではないが、そこそこいるらしい。「初めて」と書いたが、約半年前に訪問した大分県の深島のすぐ近くではある。近いとは言っても、島の大きさや人口、産業の規模などは、比較にならないくらいほど今回の島浦島の方が大きい。

@藍島にて

■2017.9.16
 結果論であるが、つい2週間前にも同じ便で降り立った山口宇部空港に再訪である(前回は三江線の旅)。今日も歩いて草江駅まで移動する予定であったが、飛行機が15分以上遅れてしまったので9時52分発はギリギリアウトである。次の列車まで1時間以上待つのも選択肢の1つだが、ずっと空港にいてもつまらないので、料金が高くなるのを承知ですぐに出発する宇部新川駅行のバスに乗った。
 駅近くに何か散策するものがあると思いきや、想像以上に寂しい街であり、廃れた商店街を見た程度であり、その後はパン屋を見つけたので適当なパンを買って駅に戻った。

@昭和っぽい雰囲気

 11時26分発の列車に乗り、携帯の位置ゲームをやりながら宇部と下関で乗り換えて小倉へ。駅から歩いて15分ほどで、藍島行の船乗り場に到着である。
 切符を買う際に「(台風が近づいているので)帰りの便は出港しないかも。自己責任で」と言われたが、昨日の夜からずっと情報収集をしており、台風の速度が遅く明日の朝までは風速5メートル程度であることが予想されたので、切符を買った(もちろん、天気に「絶対」はないので、何かあったら自己責任である)。

@出港

 馬島を経由し、35分で藍島に到着した。下船したのは15人程度であるが、同業者(猫探し)は皆無である(実は乗船時にそれらしき旅行者がいたのであるが、帰りの便が出港しない可能性を言われ、驚いて諦めてしまったのである)。
 歩き出したが、お出迎え猫は皆無である。不安になってトンネルを過ぎた頃、第一村猫(ここは村ではなくて市だが)と遭遇した。

@こんにちは

 その先も歩いたが、猫は見当たらない。不安がさらに増長した頃、やっと次の猫と出会った。しかし、環境はあまり恵まれていない(お腹が減っている)ようで、猛烈な「エサくれ」攻撃に逢ってしまったので、そそくさと退散した(空腹の猫集団に襲われた睦月島を思い出す)。

@エサは持っていません

 さらに歩き、船が停泊しているのとは違う港付近で3匹くらいと遭遇(やっと猫島らしくなってきた)。いったん港に戻り、その付近にある細い路地を歩き続けると、所々で4〜5匹と出会った。山のようにいるわけではないが、ギリギリ猫島という感じである。もっと天気が良い朝にでも訪れれば、全然違うのかもしれないが。

@起こしてごめんなさい

 港の近くには「エサはここであげてください」という場所もあったので(今日は猫皆無)、台風接近を予知している猫たちは今日は塒で休んでいるのかもしれない。
 1時間ちょっと歩き、もう行く場所もないので港の待合室に戻ると、まさかの猫遭遇である(灯台下暗し)。なるほど、ここなら雨宿りもできるし、何より温かい。

@たくさんいた

 ここでも「エサくれ」攻撃に逢ったが、ないものはないので立ったままでいると、諦めたのか彼らはごみ箱を漁り始めた。 
 16時30分の便は無事に出港し、小倉へ。JRで福工大前まで移動し、予約済のホテルへ(いつもなら博多に泊まるが、今日は翌日の予定との関係で、JR和白駅近くにしている。また、連休ということで博多のホテルが満室であったことも理由の一つである)。

■2017.9.17
 台風が予想より少し南側に移動したようで、福岡市内は普通の雨である。しかし、JRは昨日のうちから「在来線は朝から運休」を決めており、仕方ないのでバスでの移動である(ネットで西戸崎までの切符を買って途中下車していたが、少しだけ無駄になってしまった)。
 8時34分のバスで、志賀島へと向かう。

@路線バスは健在

 30分ほどで志賀島に着いたが、さすがに雨が少し強くなってきた。散歩日和ではない(私にとって散歩日和でないのではなく、猫にとって散歩日和ではない)ので諦めそうになったが、郵便局の近くの集落で3匹ほど発見した。各家には猫除けのペットボトルやトゲトゲのシートがあるので、条件さえ良ければもっといそうである。

@「収穫ゼロ」は回避

 本来の旅程では船で博多に向かうはずであったが、さすがに船は朝から欠航である(船はわかるが、この程度の風で運休になるJRは疑問である)。9時35分のバスで、天神へと向かった。10時55分頃到着。
 昨晩ソフトバンクホークスの優勝が決まっており、今日からまさに優勝セールの開始であるが、肝心の公共交通機関の多くが運休であるため、店側も「お手上げ」である。

@人少なし(応援歌はガンガン流れていた)

 西鉄が動いていれば久々に太宰府天満宮にでも行こうかと思っていたが、つい直前の10時40分から全面運休になっていた。本来は16時50分のバスで今日の宿泊地である嬉野温泉に行く予定であり、今朝それを携帯で14時50分に変更していたが、それをさらに12時50分に変更した(路線バスを乗り継げば太宰府天満宮に行けるが、そこまでして行きたいわけではない)。
 ふと掲示板を見ると、猫島である相島関連のキャンペーンをやっているではないか。相島はすでに訪問済みであるが、猫島も最近は注目されるようになってきたようである。

@大キャンペーン中

 数年前から猫島は多くあったが、「地方自治体などを巻き込んでうまく進めている」ところと、「猫に対するフォローがなくて激減している」ところと、二極化が進んでいるような気がする。
 12時50分のバスに乗り、14時40分頃に嬉野バスセンターに到着した。台風は予想外にさらに南のルートを通っており、途中からは遠くに晴れ間も見えるくらいであった。
 安旅館のチェックインは15時からであるため、その足で温泉街を散策した。足湯のある公園で、猫と遭遇。しばし戯れる。

@格好良いバンダナをしているので野良ではない模様

 スーパーでいつも通りの安食材を買い、一献してから就寝。
 台風は鹿児島を掠めて四国に向かい、大分などでは大雨被害が出たが、福岡や佐賀はほぼ無傷であった(強風もなし。ただ単に雨が降っただけ)。「在来線一斉運休」などではなく、柔軟な対応をしてもよさそうなものであるが、そうもいかないのだろう(線引きが難しいなど)。

■2017.9.18
 さて、今日は適当に観光しつつ、昼過ぎの便で佐賀空港から帰るだけであるが、地味に鐡ネタは拾うことにしている。
 その前に、早朝の温泉街を散策してから、嬉野温泉で有名な「温泉で溶ける湯豆腐」付の朝食を頂く。かなり古い宿だが、値段の割には充実した朝食であった。

@美味でした

 7時40分のJRバスで武雄温泉駅方面へ向かう。その途中に何回も見ることができるのが、九州新幹線(長崎ルート)の工事現場である。この部分はフル規格(通常の新幹線規格)であるため高架が多く、その下を何回もバスはくぐり抜けて行った。

@鐡ネタです

 そのまま武雄温泉駅まで行っても無駄に時間を持て余してしまうため、温泉入口バス停で下車し、有名な楼門を見学。その足で駅まで歩いて行った。JRで佐賀まで移動し、佐賀空港経由で家路に。

■2017.11.3
 もう肌寒い季節であるが、3連休の初日ということで羽田空港は大賑わいであった。宮崎行の初便に搭乗し、10時少し前に到着。
 宮崎までは特急料金なしで特急に乗れるため、まずそれに乗ることにする。

@昔の「つばめ」

 宮崎で30分ほど待ち、各駅停車に乗り換えて隣駅の宮崎神宮へ。そこから歩いて宮崎神宮や博物館など、普通の観光をした(猫探しは明日のため)。
 駅に戻り、13時50分の延岡行に乗車して、東都農で下車。「鐡分補給」ということで、リニア実験線の跡を見るためである。
 前駅の都農を出てしばらくしてからリニアの路盤は寄り添っていたが、その姿が東都農の歩道橋から良く眺めることができる。

@雨が降ってきた

 ここからは歩いて美々津まで行くことにしている(今日の宿は美々津である+歩きながら実験線跡を見るため)。都農から東都農までは実験線の高架上に太陽光発電のパネルが乱立していたが、東都農を出てしばらくするとそれはなくなってしまった。
 農道があって高架に近づけるようになったので、そちらに行ってみる。

@こんな感じ

 ひたすら歩いて実験線関係の写真をあれこれに撮り、その後は美々津の街並み保存地区まで足を延ばしてから、美々津の国道沿いにある民宿に投宿した(延岡のホテルよりも安い値段で夕食付きであったので、ここにした次第)。

@予想外に豪華(夕食付でたったの4,300円)

■2017.11.4
 6時52分の列車で延岡に移動し、駅前で予約済のレンタカーを手配。浦城港へは路線バスもあるのだが、土日は接続が悪くて使い勝手が良くないので、思い切ってレンタカーにした次第である。
 港へ行き、切符を購入。高速船とフェリーがあるが、往路は時間の都合で後者である。

@意外に大きい

 フェリーは9時05分に出港し、約20分で島浦島に到着した。集落のど真ん中に着岸する高速船とは違ってこちらは水産工場のある地域に着岸するため、歩いて集落に向かわねばならない。
 トンネルを抜けて集落に入り、高台にある神社に上ったりしたが、猫は皆無である。裏通りを歩き始めてやっと1匹と出会ったが、首輪をしているので飼い猫のようである。
 その後も裏道を歩き続け、やっと野良を見つけることができた。

@初遭遇

 かなり人家も多く、それに今日は地域のお祭りもやっているようで、人手も多くて大賑わいである。人家が数えるほどしかない深島とはえらい違いである。ただし、猫は少ないが。
 その後も小学校の方まで行ったが、猫は皆無であった。「猫島として有名でないということは、やっぱりいないのか」と思い、念のため集落の西側へも行ってみると、猫除けと思われるペットボトルが増え始め、これは期待大である。早速1匹と出会い、その後も家族連れなどと出会った。たくさんいるわけではないが、最低限の出会いはあったと言える。

@お邪魔します(授乳中)

 10時30分の高速船で戻り、後は自由時間である。ということで、今日も鐡分補給ということで、高千穂まで行くことにした。
 高速道路の無料区間などを飛ばし、約1時間で高千穂に到着(高千穂線が現役だった頃を知る者としては、驚くべき速さである)。現在、高千穂鉄道の廃線跡では「スーパーカート」というものに乗って鉄橋まで行けるようになっており、12時00分発か12時40分発に乗れればと思っていたが、なんと数本先まで満席であった。

@無念(高千穂駅)

 ということで、高千穂神社などを普通に観光してから、後は大人しく帰るだけである。

 

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