【どこかに鐡L(特別復活版)】鹿児島空港編

■はじめに
 9月の三連休であるが、ぼやぼやしているうちに何も決めないうちに近づいてきてしまった。そうこうしているうちに連休初日(9月14日)に野暮用が入ったが、残り2日が残っている。
 そこで、今年春に終了した「どこかに鐡」シリーズ(JALの企画に勝手に便乗したもの)を特別に復活させることにした。ということで、さっそく公式サイトで検索である。復路便を16日(連休最終日)にするとさすがに選択肢がないが、火曜(17日)午前に帰るようにすれば行先候補が出てくるようであった。そこで、このシリーズでは未訪問である出雲・北九州・長崎・鹿児島が揃ったところで申し込みを確定させた。
 個人的には出雲と長崎がご無沙汰であるため、そのどちらかになることを念じていたが、翌日に判明した行先は鹿児島であった。つい2か月前に行ったばかりであり新鮮味はないが、以下のような鐡ネタを拾うことにした。初めてなのは「末吉駅跡」だけであるが、暇つぶしには丁度良い旅になるであろう。

・嘉例川駅(駅弁「百年の旅物語かれい川」)
・肥薩線(三大車窓等)
・ブルートレインたらぎ(車両に宿泊)
・吉都線(久々の乗車)
・末吉駅跡(末吉鉄道記念館)


@大畑駅にて

■2019.9.15
 指定されている便は13時25分の鹿児島行であるが、連休中日である(それほど混んでいないはずである)ので、当日に朝便に振り替えることにしている。計算通り、8時05分の便に振り替えてもらって鹿児島空港へ向かった。
 ほぼ定刻に到着し、しばらく時間調整をしてから10時25分のバスに乗り込み、嘉例川駅で下車。めざすは駅弁である。

@素朴な味

 これでもう3回目くらいの購入であるが、相変わらずの質素具合(肉・魚なし)である。
 それにしても、車で乗り付けている観光客の多いことときたら。以前は地味な駅であったが、なんだか「一大観光地」になっているようである(看板猫は、残念ながら病気療養中で不在であった)。

@駅舎

 10時59分の列車に乗り込む。のんびりと景色を眺め、11時43分に吉松到着。
 ここで観光列車「いさぶろう・しんぺい」に乗り換えるが、今回も指定券なしでの乗車である(ほんの数席だけ、指定券なしで乗れるロングシートがある)。その方が気楽というのもあるが、今回は「当日朝まで最終旅程が確定しなかった(マイル特典の振り替えをしたため)」という事情もあった。
 定刻の11時49分に出発。指定席もかなり売れているようで、空いているボックスはないようであった。
 最初の停車駅は真幸。前回の乗車時と同様、今回も地元民による物産販売などがあった。

@観光列車停車中

 同駅を出発すると、有名な「日本三大車窓」である。若干靄気味であったため、よりきれいな写真は明日に期待してそれまで持ち越しである。
 続いての停車は矢岳。ここでも、前回同様にSL見学である。前回との違いは、切った梨(しかも冷たい)が売っていたので、喉の渇きもあってつい買ってしまったことである。

@飲み物的にいただく

 続いての停車は大畑(おこば)。駅の近くには新しい店舗が出来ていたりして、隔世の感である。今だから書けるが、20年くらい前にバイクツーリングをした際に、この駅舎の小部屋で野宿した思い出がある(当初は待合室で寝る予定であったが、詰所の鍵が開いていたため、こっそりと畳で寝かせていただいたのである。時代が今なら不法侵入で咎められそうであるが、当時は本当に「打ち捨てられて誰も来ない無人駅」であった)。

@今は観光地に

 思い出多い同駅を出発して、13時08分に人吉に到着した。
 さて、今日はここで2時間の余裕がある。というのも、いつも人吉では「乗り換えるだけ」「泊まるだけ」であり、本格的な市内観光をしたことがないため、腰を落ち着けて観光しようと思ったためである。
 しかし、誤算は猛暑である。9月半ばだというのに、まさかの33度である。日差しが痛いくらいであり、歩く気力もなく、とりあえず駅近くにある鉄道ミュージアム再訪+SLの撮影である。

@これに乗るのも手だったか

 その後は、意を決して市内散策へ。武家屋敷など多少の観光をしたが、汗だくになり1時間弱で音を上げて駅に戻り、予定より1本早い列車で宿泊地へ向かうことにした。
 SLの入線を見てから第三セクター「くま川鉄道」の駅へ向かい、14時32分発の列車に乗り込んだ。

@「田園シンフォニー」号

 定刻に出発し、多良木到着は15時07分。「ブルートレインたらぎ」は駅前にあるが、そこに行く前に駅横にある物産館に向かった。というのも、昨年春にここを訪れた際に、この物産館で鹿肉ローストを手にしていたからである。
 いそいそと向かったが、残念ながら鹿肉ローストはなかった。しかし、その代わりに鹿肉の竜田揚げや煮込みをゲット。
 ほくほく顔で、ブルートレインにチェックインした。

@外装

 金額を支払い、自室へ。今回も個室である。ここに泊まることを思い付いたのは、過去の旅行記“「動かない列車」に乗る旅”で9年前に宿泊していたからであり、また2か月後に岩手県岩泉にある同様の施設に泊まる予定があるためである。
 動かないのは残念であるが、「Bソロ」に久々に泊まれるのは嬉しい。ということで、夜は「鹿肉尽くし」である。

@地物に囲まれて

■2019.9.16
 7時39分の列車に乗り、人吉方面へ。昨日、猛暑で散策を途中であきらめたことから、予定を変更して相良藩願成寺で下車して、寺院等々の「落穂」を散策した。

@鉄橋+猫

 まだ朝型+雲が多かったため快適に歩き続けたが、9時過ぎからは快晴となりかなり暑くなってしまった。
 人吉駅に辿り着き、駅裏手にある遺跡や車庫を見学して、続いては駅弁の入手である。人吉といえば「鮎ずし」か「栗めし」であるが、今回は後者を選択。
 入線してきた「いさぶろう・しんぺい」に乗り込み、今日も自由席を確保。出発前から駅弁を頂く。

@安定の味

 定刻の10時08分に出発。見所は昨日と同じであるが、団体ツアー客と共にそれらを楽しんだ。
 大畑では、地元の人が売る栗ご飯を発見。あれでも「あり」だったか、と思う(駅弁=1,100円、栗ご飯=300円というのも判断要素。もちろん、中身は全然違うが)。
 三大車窓であるが、今日も靄っている。昨日はうっすら見えた桜島だが、今日は完全に隠れていた。

@しかし天気自体は良い

 真幸では、またしても栗ご飯を発見。おなか一杯で今は食べられないが、夜用に購入した(ここでも300円)。
 11時22分、吉松に到着した。別の旅行記でも書いたことだが、私と吉松駅の乗り換えの相性はかなり悪く、いつも長時間待たされる(今日も1時間44分もある)。前回は「スーパーで買い物」「駅間温泉で一浴」でしのいだが、今回は駅から片道30分くらいで歩けそうな物産館に行こうと画策していた。
 しかし、予定外の猛暑である。どうしようかと思ったが、他に選択肢がないので仕方なく歩いた(盆地である人吉よりは若干マシである)。物産館では、シシトウやオクラを購入。
 散策し尽くした吉松と思っていたが、街中で「鉄道のような住宅」を発見。歩けば歩いたで、新たな発見があるものである。

@「汽笛まんじゅう」で検索すると答えあり(閉店)

 駅に戻り、駅付近にある鐡ネタ(資料館やSLなど)を再確認してから、続いては13時06分発の吉都線である。久々の乗車であるため、「はじめに」でもネタの一つとして羅列したが、この路線自体は地味な景色であるため、特に見所があるわけでもない。

@2両編成

 たった3人だけの乗客で定刻に出発し、地味な景色を見ながら携帯の「位置ゲーム」をしたりして暇をつぶした。小林などで徐々に乗客は増え、14時36分に都城到着。8分の乗り継ぎ時間で西都城行に乗り換えた。
 西都城駅で下車してしばらく歩き、広口バス停から路線バスに乗り、末吉駅跡で下車。バス停が示す通り、駅跡はすぐ近くである。

@いろいろあり

 駅舎自体は鍵が掛かっていて入れなかったが、展示物は窓越しにある程度見ることができた。
 それにしても、駅周辺の廃れ具合と来たら(場末のような飲み屋や朽ち果てたタクシー会社など)。必ずしも駅がなくなっただけが理由ではないであろうが、駅があった時代は交通の中心地であったのであるから、それなりの影響はあるのであろう。

@駅舎跡

 16時18分のバスで広口に戻り、西都城発17時17分の各駅停車に乗り継ぐ。この区間(都城−国分)に乗車するのも久々であるが、吉都線とは違って山深い景色が多いため、こちらは暇にはならない。
 18時09分に国分に到着し、駅近くの安ホテルへ投宿。

■2019.9.17
 国分駅6時47分発のバスに乗り、鹿児島空港へ。今日は朝の一便で戻るだけである。

@久々の「どこかに鐡」でした

 

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