【どこかに鐡I】福岡空港編

■はじめに
 今回の日程は成人の日を含めた三連休であるが、2泊の予定にすると特典航空券自体が取り難いため、復路は連休の中日に戻ってくることにしている。往路の朝便も取り難いが、「遅めの時間帯を手配し、当日朝に早い便に変更する」という、これまで何回か使用してきた方法を利用することにしている。
 予約開始日にさっそく検索し、訪問済みの広島や徳島(特にこの2空港が良く出てくる)が含まれていないパターンを待つこと数十回、山形・岡山・高知・福岡が揃ったところで申し込みを確定させた。山形と福岡は初めての「候補」であるが、岡山に至っては「3回連続5回目」、このシリーズも10回目であるから、つまり2回に1回は候補となっている。出雲や長崎などのように「まだ1回も候補になっていない」空港もたくさんあり、意外に偏りがあるようである。
 さて、鐡ネタは「行先がどこに決まるか次第」であるが、正直なところ山形はネタ薄である(山形鉄道やJR左沢線などがあるが、何度も乗っているし、そもそも飛行機で行くような距離ではない)。季節的には南国である高知に行きたいが、通常の空席情報を確認してみると、山形行の空席が断然多い。「こりゃ山形だな」と思って諦めてホテル情報を検索していたが、翌日に判明した行先は意外にも福岡であった。結果的には4回連続して九州(熊本、宮崎、大分、福岡)である。「小松や大阪などの近場の路線のうち、余りそうな席を多めに出しているのか」と思っていたが、そうでもないようである。
 さて旅程であるが、往路は「何時の便に変更できるか」次第であるため、もし朝便に変更できれば猫島(相島)にでも行くことにし、鐡ネタメインとなる2日目は、乗り放題切符を利用して西鉄を乗りつぶしてくることにした。

@貝塚駅にて

■2019.1.12
 本来のフライトは福岡着20時45分である。もちろんそれに乗るつもりはないが、今日は三連休初日ということもあり、席はかなり埋まっている。
 朝4時に起きた時点で7時10分発の空席は2席のみであったが、とりあえず最寄駅始発の電車で羽田に向かい(6時半過ぎに到着)、カウンターでなんとかその便の席を得ることができた。直後に空席はゼロとなり、続く便も朝の便は軒並みゼロに。ギリギリであった。
 9時15分過ぎに福岡空港に到着。まずは明日使用するフリー切符の入手である(買える場所が限られている)。

@無事ゲット

 地下鉄を乗り継ぎ、貝塚へ。ここから先は西鉄に乗り換えることとなる。
 しかし、急いで相島渡船待合所に行ったところで、ただそこで待っているだけである。そこで、貝塚駅前の公園に寝台客車などがあったことを思い出し(18年くらい前によく出張で来ていた)、そちらに向かうことにした。

@懐かしい

 三段式寝台車とSLを写真に納めてから駅に戻り、西鉄貝塚線乗り場へ向かった。改札近くで目立っているのは、相島関連の猫宣伝である。以前は西鉄が観光キャンペーンをやっていたこともあるし、今なお猫のラッピング電車が走行している(今日は車庫で眠っていたが)。日本各地の猫島では、全頭去勢を実施したり、また意図的に頭数を減らす努力をしたりしている場所もあるが、相島は良いバランスで観光を取り込んでいるようである。

@猫目当ての人もちらほら

 10時17分の列車で西鉄新宮まで移動し、そこから20分ほど歩いて渡船待合所に向かった。今日は「雨のち曇り」の予定であったが、嬉しい誤算で晴れである。
 まだ猫島に至っていないが、待合室にしてすでに「猫だらけ」であるのは前回と同じである。

@バイク好きな奴

 11時30分発の船に乗り、20分で相島へ。猫探索の前に、まずは腹ごしらえである。元々「昼は食べない派」であるため、前回も前々回も島にある食堂を利用していなかったが、どうやら地物の刺身を出すようであるので、今日はまずそこを目指した。
 待つことしばし、刺身定食がやってきた。それにしても、刺身の「ゴリゴリ」加減と来たら! 副菜もすばらしく、炊き込みご飯も美味であった。

@こんな感じ

 満腹になってからは、猫探しである。

@海に落ちそうな奴とか


@荷台で仁王立ちの奴とか

 猫とのふれあいを堪能した後は14時00分発の船で対岸に戻り、西鉄と地下鉄で博多市内に移動して安宿に投宿した。

■2019.1.13
 昨日購入したフリー切符の「月」と「日」を1円玉で削り「有効化」させ、まずは最寄りバス停から天神まで移動した。
 続いては、西鉄大牟田線である。花畑行の旧い電車に乗り込んだ。

@貫禄あり

 7時11分に出発し、西鉄二日市で太宰府行に乗り換えた。こちらは最新車両である。
 7時39分に太宰府に到着。ここに来るのは数度目であるが、今日も「参拝→梅ヶ枝餅」の黄金リレーである。

@外せません

 黄金リレーを経て駅に戻り、8時18分発の列車に乗り込む。またしても新型車両である。
 西鉄二日市に戻り、急行列車に乗り換えて宮の陣で下車。ここで西鉄甘木線に乗り換えることとなる。すでに乗車済みの路線であるが、前回がいつなのかまったく思い出せないくらい、地味な路線である。
 しばらくして、2両編成の短い電車が入線してきた。

@次はこれ

 長閑な景色の中を走り続け、9時32分に甘木に到着した。
 さて、このまま単純往復ではつまらないため、バスで原鶴温泉へ行くことにしている(フリー切符を最大活用)。私の旅行先は「鉄道で行ける」場所が多いため、この温泉は初訪問である。
 バスは駅付近に来ないため、歩いて10分くらいの場所にある甘木バス停からバスに乗り込んだ。

@バス旅も満喫

 30分ほどで原鶴温泉に到着し、程よく「寂れた」温泉街を散策してからは近くにあった道の駅の物産館で地物の野菜などを買い、甘木に戻るバスに乗り込んだ。
 さて、往路の際に道端に旧型客車があったのを発見していたので、復路ではそれを撮影しなければならない。チャンスは一瞬だけであるため、勝負である。

@なんとか撮影

 甘木に戻り、2両編成の列車に乗り込む。乗り換えの久留米で少しだけ駅前散策をして、続いて乗るべきは柳川行の特急である。

@新型がやって来た

 13時前に柳川に到着し、小一時間散策をした。
 さて、後は帰るだけである。福岡(天神)行の特急に乗り、本来はそのまま終着まで行って空港行のバスに乗り継ぐ予定であったが、大橋到着前の車内放送で「福岡空港へのバスがある」という説明があるではないか。「それも面白そうだな」と思い、無計画のまま大橋で下車をした。

@ぶらり途中下車

 バス乗り場に行ってみると、なんと行先が「国際線ターミナル」になっているではないか。国際線ターミナルは滑走路の反対側にあるため「これは失敗したな」と思ったが、今から列車に乗り直したのでは、予定よりさらに遅れてしまう(天神から空港までのバスの本数は多くなく、市内を走るため時間がかかるため)。
 いったんホームに戻ったが、思い直してバス乗り場に戻り、15時30分発のバスに乗り込んだ。これに乗り、国際線ターミナルから国内線ターミナルへのバスに乗り継いだ方が早く着けるとの判断である。
 20分弱で国際線ターミナルに到着。福岡空港は数えきれないくらい利用しているが、国際線の方に来たのは初めてである(怪我の功名とはまさにこれか)。
 さて、ここからは国内線ターミナルへの移動である。

@予定外のバス旅

 国内線や地下鉄に乗り継ぐ外国人観光客がたくさんいて、車内は超満員となった。
 ほどなくして出発。しばらくは一般道を走るが、貨物ターミナルを過ぎるとゲートを通って滑走路脇に沿う専用道を走るようになる。ちょっとしたアトラクション気分である。

@面白い

 国内線ターミナルには順調に16時過ぎに到着し、本来乗るべき18時の便を17時の便に変えてもらって、無事に帰宅時間を早めることに成功した。

 

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