【petit-tetu】鐡分不足のカザフスタン

■はじめに
 今回の出張先は、まさかのカザフスタンである。プライベートではもちろん未踏の地であり、そもそも中央アジア自体が初めてである(すぐ手前、中国のウルムチ方面までは行ったことがあるが)。
 旧首都のアルマトイであれば地下鉄や路面電車があるが、残念ながら今回の行先はアスタナである。2年ほど前に中国の企業がLRT(路面電車)の契約を締結したようであるが、まだ形にはなっていない。
 となると、遠出である。帰国日に時間があるので、遠くない場所であれば行くことが可能である。
 となれば、切符である。あれこれ検索し、Tickets.kzというサイトで買えることが判明したが、どうやってもカード決済ができない。ウィルスソフトを解除したりして何度も試みたが、失敗の連続であった。ということで、現地に行って切符を買えれば乗る、そうでなければ小ネタ(SLの展示などはある)だけを探してくる、ということにした。

@アスタナ駅にて

■2019.10.12
 結果論からすると、駅で切符を買うことはできなかった。仕事の合間に時間があったので駅に行くことができ、そこで筆談中心で一旦は買うことはできたのだが、往路が購入日(10日)になっている。「12日に往復したい」ということを紙やジェスチャーで示したが、「同じ日に単純往復(しかも目的地が田舎駅)」という概念がどうしても理解できないらしく、切符は取り上げられ、さらにパスポートのスキャンまでされてしまった(要注意人物として登録でもするのであろうか)。

@アスタナ駅(横の方)

 今日は夜便で帰国のため、時間はたっぷりある。近隣の田舎町まで往復するという計画はもろくも崩れたが、とりあえず駅に再訪して周辺の撮影をすることにした。8時40分頃にホテルを出発し、約1時間で駅に到着。
 まず目立つのは駅近く(西側)に展示されているSLである。すぐ近くであるが、木立に囲まれているため見つけ難いともいえる。

@1922年製とのこと

 続いては、客車関係である。旧社会主義系の国は鉄道関係施設の写真撮影が禁止の国が多いため、怪しい行動(フェンスの隙間から車両基地にあるものをズーム撮影したりする行動)は、良からぬ疑いを掛けられて最悪の場合には拘束されかねない。
 ということで、グーグルマップで見当を付けていた駅西側に行き、歩道橋から撮影することにした。これも褒められる行動ではない(がっつり撮影すると注意されるだろう)が、通行人を装ってパパッと撮る分には大丈夫であろう。
 歩道橋に上がる前に、貨物が近づいてきたのでそれを撮影をした。

@ロシアっぽい

 半分崩れているような歩道橋(歩く部分は木製)を渡って行く。大きな車両基地があり、すぐ近くでロシア方面に路盤が分岐している。先ほどの長大な貨物列車は、そちら方面からやってきている(あまりに長く低速なので、まだ走り続けている)。

@なかなか終わらない

 その隣りには、客車が係留されている(私が短距離を乗ろうとして失敗したのは、この手の寝台車である)。残念ながら今回は乗れなかったが、そのうち長距離(アルマトイまでなど)で乗ってみたいところである。

@無念

 さて、後はどう考えても鐡ネタは皆無であるため、市内観光をするだけである。
 タクシーは言語の壁があり、バスも似たようなものなので、今日は徒歩観光である(結果的には、10時間近くも歩いた)。
 あれこれと、市内観光。私の旅行記はそういう要素を紹介するものではないので、代表例だけ示しておきたい。

@有名な塔その1

 その後は、国立博物館に入ってみた(鐡ネタがあるかもしれないと思ったので)。なくはなかったが、イメージ絵画や説明文だけであり、鉄道関係資料(実物)の展示はなかった。

@一例

 さらに歩き続け、おのぼりさん的な観光を続ける。さすがに昼過ぎからは足がかなり痛くなり、どうしようもないが、他に手段がないのだから仕様がない。

@有名な塔その2

 「偶然の鐡ネタ」はさすがにないかと思っていたが、1つだけあった。上記の塔などがある中央の大通りを歩いていると、カザフスタン鉄道の本社と遭遇した。一見しただけではわからないが、アスタナ駅にあったマークと同じものが掲げてあったのと、ビル側面の大画面で鉄道関係の映像を流しているところから判断できた。車両や設備はボロボロであった割には、本社は綺麗で大きな建物である。

@偶然

 その後もモスクや前衛的な形をしているショッピングセンターを見て回り、徒歩観光は終了である。

 とあるショッピングセンター内で子ども向けに走らせている乗り物があったが、さすがにこれを「鐡ネタです」と載せるのは無理があるだろう。

@しかし結局載せてしまう

 

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