【非鐡の旅L】愛らんどシャトルで行く伊豆諸島

■はじめに
 今回の訪問地は、八丈島・御蔵島・三宅島である。御蔵島だけ初訪問であるが、今回の旅行計画が成立するまでには、以下のような過程があった。
・定期便が飛んでいる空港で、未だに訪問していないのは三宅島空港のみ(ANA時代に試みたが、火山灰の関係で欠航になってしまいフェリーで帰ることに。その後、ANAは当該航路から撤退し、現在は新中央航空が運航している)。
・そこで三宅島航路に乗ることにしたが、単純往復ではつまらない(上記の欠航の際に、三宅島観光は済ませている)。
・どうせなら他の航路も含めることにし、愛らんどシャトル(ヘリコプター)も含めることにした。

 結果として、以下のようになった。
【旅程】
初日:金曜夜22時30分に竹芝を出港する船で、八丈島へ(船内泊)。
2日目:路線バスで八丈島観光。島内の温泉巡りをし、以前も泊まったことがある民宿へ(八丈島泊)。
3日目:愛らんどシャトルで、御蔵島経由三宅島へ。観光しながらヘリポートから空港まで移動し、三宅島空港から調布空港へ。

@三宅島ヘリポートにて

■2017.11.13
 海外出張の疲れをそのままに、金曜の夜に竹芝桟橋へと向かった。数か月前から予定していたのであればANAの八丈島便(早期割引)で良かったのだが、今回は船旅である。しかし、カーペットの2等船室も身に染みる歳になっているので、今回は特2等にすることにした。ネット割引を活用して1万円ちょっとであり、2等と比較してもそれほど高くはない。
 入ってみると、旧開放型A寝台(「日本海」などに使用されていたもの)くらいの大きさである。電源もあり、カーテンだがプライバシーも保てるし、カーペットよりは反発力のあるマットがあるので、納得である。

@今夜の寝床

■2017.11.14
 八丈島(底土港)到着は、予定より18分遅れの9時08分であった。歩いて神港のバス停まで移動したが、なんとかバス出発の2分前に到着することができた。
 今日は、普通に観光するだけである。足となるのは、2日間乗り放題のチケット(温泉も入り放題)で、1,000円とお得な設定である。

@これを活用

 単なる温泉巡りであるので詳細は記載しないが、取り急ぎ9時33分発のバスで末吉温泉に行き、続いて樫立温泉、中之郷温泉と入り続け、もう体はフヤフヤである。
 それでも時間が余ったのでいったん市街地に戻って買い物をし、最終バスで民宿近くのバス停へと向かった。2食付きで7,000円未満(しかも焼酎飲み放題)ということで、島寿司などを美味しく頂いた。

@フヤフヤの後はベロベロに

■2017.11.15
 さて、今日がメインの日である。本来は朝7時台のバスで市街地に行き、そこから30分ほど歩いて空港に向かう予定であったが、同宿の方が同じヘリに乗るということが昨晩の夕食時に判明し、その方のレンタカーに同乗させていただけることとなった。これ幸いである。
 残る心配は、天気だけである(朝から荒れ模様)。念のため早めに空港へ行こう、ということで、9時頃には八丈島空港に到着した。

@受付

 青ヶ島行(それが戻ってきて御蔵島行となる)の手続き中であり、しばらく待ってから手続きをした。しばらくして、青ヶ島行きが飛び立つ。
 青ヶ島行が遅れているということで10時20分頃に我々の登場案内があると教えられたが、出発時刻である25分を過ぎても音沙汰無しである。その理由は、なんと青ヶ島で着陸できずに戻ってきたという(今日は日曜であるから、青ヶ島で休暇を終えて帰京する人もいたであろう。災難であるが、だんだん他人ごとではなくなってきた)。

@ちなみにこういう搭乗券

 10時40分頃になって、御蔵島行の案内が始まった。通常のANA便が使用する保安ゲートであるが、利用するのは5人だけである。
 搭乗ゲートを通り、大雨の中ヘリへと向かった。

@飛んでくれる模様(ちょっと安心)

 エンジンが起動してプロペラが回り、定刻から30分遅れの10時55分に動き出した。その場で浮き立つのかと思いきや、いったん滑走路まで行かなければならないらしい。ヘリが地上で横に動くのを、初めて知った。

@飛び立つのは滑走路から

 その場で浮き上がると、今度は前方に勢いよく進め始めた。騒音といい振動といい、小型飛行機とはまた違う感触である。
 ヘリは「有視界飛行」が原則であるが、時折目の前が真っ白になりそうな刹那がある。青ヶ島は着陸場所がその状態で降りられなかったようであるが、御蔵島がそうでないことを祈りたい。

@真っ白になることも

 御蔵島をぐるっと迂回するようにして北側に回り、11時22分に御蔵島ヘリポートに無事到着した。私の肉眼でも着陸場所やその周辺がはっきりと見える程度であり、心配は杞憂に終わった。

@着陸直前

 ここで5人のうち3人が降り、代わって5人が乗車してきて少し混雑してきた(私の隣席にも乗客が)。同ヘリポートを11時28分に飛び立ち、次の目的地である三宅島ヘリポートまではたったの10分である。雨風は相変わらずであるが、こちらも視界良好であり、着陸には問題なかった。三宅島東部をぐるっと迂回したためか、到着時間は11時45分であった。
 順調に飛行したが、次回は天気の良い日に景色を楽しみたいものである。

@狙いを定めて

 さて、本来はここからハイキング気分で歩いて空港まで行く予定であったが、雨はもちろん風も強くなってきてしまった。他にどうすることもできないので、12時台のバスに乗って空港に行くだけである。それに乗って早めに空港に着いたところで、次の便(調布空港行)は13時発であるため、前倒しして搭乗することすらできない。
 仕方がないのでヘリポートの待合室でPCをつついていると、今日の朝に民宿から八丈島空港まで送ってくださった方が、わざわざ心配して迎えに来てくれたではないか。「今日は仕事もないし」ということで、レンタカーで空港まで送ってくれるという。バス代云々はもちろん、今移動すれば13時の便に間に合うため、様々な意味で感謝感激のオファーである。
 20分ほど外周道路を移動し、12時25分頃に空港へ。1日に2回も無料送迎してくださった方に御礼を伝えて、カウンターへ行って手続きをした。

@ちなみに前回の空港の様子(今回は無事チェックイン)

 調布発の便が20分ほど遅れているということで、こちらの便も遅れるようである。売店も何もない空港であるが、それを見越して八丈島空港で「島寿司」を買ってあるので安心である。唯一の計算外は、空港の自販機がほとんど売り切れであり、残っているのがココアとコーヒーとオレンジジュースという、どれも寿司に合わないものばかりということであった。

@寿司は美味しく頂く

 13時少し前に保安検査の案内があり、その先にある待合室でいったん待ち、そこで個人名と座席番号がアナウンスされて一人ずつ外へと行った。傘は貸してもらえるが、それがなんの用も成さないくらいの強風である。

@よく降りられたものだ

 縦2列の小さな機体の前から3番目に座り、じきにプロペラが回り出して、13時15分頃に離陸した。これでメインミッション(三宅島空港制覇)達成である。
 今日は雲が多いため、前回のように下界を楽しむことは出来なかったが、横浜を通って東京に至る辺りでは雲も少なくなったため、街並みを上空から拝むことが出来た。
 13時55分、無事に調布空港に到着。

@東京は小雨

 久々の調布空港であるが、見覚えが全くない。どうやら、新しいターミナルが建設されたようである。
 小雨になったため、バス代をケチって最寄り駅まで歩いて帰ることにした。

 

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