【非鐡の旅H】坂東三十三箇所巡り(埼玉・群馬・東京編)

■はじめに
  坂東札所巡り、今回は埼玉県、群馬県、東京都内の寺院を紹介します。

@こんなキャラがいたとは

2013.8.25(坂東第4日目)
 先週・先々週と群馬南部と埼玉地方の天気予報が38度?40度であったため、栃木や茨城の山間部などの寺を巡っていた。
 今週末に天気予報を確認すると、梅雨前線の接近もあり、日曜の午前はくもり(所により雨)、午後は晴れるものの最高気温は29度程度ということであるので、やっとそちら方面に訪問する気になった。

 6時半ころに家を出て、京浜東北線から赤羽で埼京線に乗り換え、そのまま川越線に乗り入れて川越で高麗川行に乗り換えた。高麗川からは、かなり久々に八高線のディーゼルカーに乗り込んだ。前回乗車したのは、高麗川以南が電化される前であったような気がする(となると15年以上前)。
 明覚には、定刻の926分に到着した。山小屋のロッジ風の、瀟洒な駅舎である。

@首都圏とは思えない長閑さ

 20分弱の待ち合わせで、ときがわ町バスに乗り継いだ。観光客限定で1日乗り放題パスが500円で買える仕組みになっており、そのために必要なパンフレットを印刷してきている。時間調整で3分ほど停車していたので、その間にその手続きをしてもらった。
 バスは9時56分に出発、すぐに「せせらぎバスセンター」に到着した。ここで8分の待ち合わせで、慈光寺に行くバスに乗り継ぐ。小さなバスターミナルには、各方面に行くミニバスが4台ほど集まっており、それぞれが連絡する形になっていた。

@1日券はお得です

 車内は私を含めて5人ほどおり、地元の人は1人だけである。途中で降りた地元の人以外は、終点の慈光寺まで乗車し続けた。
 バスは予定より少し早い10時21分に慈光寺に到着したが、いずれにしても折り返しのバスが出るまで29分しかない。山腹にある本堂までは若干の距離があるので、急いで石段を登って行き参拝を済ませた。

@天井にいる白馬をお見逃しなく

 余裕をもって下山し、麓で納経をしてもらう(じっくり時間をかけて書く&話好きの住職であったので、結局バスの時間にはぎりぎりになってしまったが)。
 10時50分発のバスに乗り込んだのは、私1人だけであった。長居するほどのネタは寺付近にはないため、他の人はハイキングにでも足を延ばしたのかもしれない。
 せせらぎバスセンターで小川町駅行に乗り換え、小川町には11時39分に到着した。事前に調べた地ビールの店に惹かれていたのだが、それよりも空腹の方が勝っており、結局スーパーで惣菜パンを買って済ませてしまった。次回のために地ビールの店の位置を確認しておいたのだが、なんと今週末は夏休みであった(偶然でなによりである)。

 さて、これからは群馬県にある2つの札所を巡る予定にしてある。
 八高線の小川町駅は、そのほとんどが東武鉄道で占められており、JRは間借りのようにして端っこのホームを使っているだけである。車両もあちらは長大な電車であるが、こちらは短編成のディーゼルカーである。
 12時13分発の列車で、高崎へ向かった。川越線乗車時は雨が降っていたが、慈光寺訪問時には雨は上がり、今はもう晴れ間が覗き始めている。
 高崎で降り、駅前のバス乗り場へ向かった。今後のバス代を勘案して、千円のバスカードを購入しておく。

@「ぐんまちゃん」が運転手

 長谷寺(ちょうこくじ)と水沢寺を訪問するためには様々なアクセス方法があるが、それぞれをバスで往復してしまうとバス代も時間もかかってしまうため、以下のような手段で回ることにしている。
・榛名湖行のバスで長谷寺の最寄バス停であるドドメキまで行く(最寄といっても、そこから徒歩30分はかかるが)
・長谷寺訪問後はドドメキには戻らず、箕郷方面へ40分ほど歩いて、伊香保温泉行のバスに乗り、水沢バス停で下車して水沢寺を訪問する
・その後は、昨年10月に開設されたばかりの渋川行のバスに乗り、渋川駅からJRで帰宅

 上記の回り方はバス会社の時刻表等を元に考えたものであるが、各寺での滞在時間も20分ほどであり、絶妙な完成具合に出来上がった。
 高崎駅発1330分のバスに乗り、ドドメキバス停着は1354分。バス停付近のみならず、歩く先々で案内板があるので迷うことはない。

@道標もあり

 北陸(長野)新幹線のトンネルの上を通ったりしながら、長閑な田園風景の中を歩き続けた。日差しが強くなってきたが、30度程度ならばそれほど問題にはならない(さすがに、40度近い状況では歩きたくないところである)。
 バス停から歩くこと28分、長谷寺に到着した。道端に普通にあるお寺、という感じである(西国や坂東ではじっくりと納経してくれる人が多いが、こちらの方はさささっと書かれる人であった)。

@さすがに暑くなってきた

 参拝を終えてからは、県道に沿って東へと歩き始めた。県道沿いのままであると遠回りになってしまうので、途中で曲がって鳴沢ダム沿いに歩き、箕郷方面でバスセンターを発見してその待合室でしばらく涼んだ。40分ほど歩いたが、長谷寺に関連した道案内などはないため、逆ルートでは辿り難いであろう。もし公共交通機関+徒歩で巡るのであれば、私と同じルートをお勧めしたい。

@バスセンターで一休み

 しばらくしてやってきた伊香保行のバスに乗り込み、水沢バス停には16時07分に到着した。水沢寺は、そこから歩いて3分程度のところである。

@観光客で結構賑わっていた

 参拝と納経を済ませ、階段を下りて行く。この辺りは「水沢うどん」で有名であり、大きな店舗が道沿いにいくつも連なっている。バスの出発時刻が16時28分であるためうどんを食べている時間はないが、せっかくなのでお土産用の半生うどんを買ってからバス停に向かった。

■2013.10.6(坂東第7日目後半)
 栃木県の満願寺を参拝した後、栃木発13時41分発の列車で埼玉県内にある次の慈恩寺へと向かった。
 栃木で予想外に時間を使ってしまったので、その時点では浅草の浅草寺には行けなくなることを覚悟していた。しかし、乗換駅の春日部で掲示板にあった時刻や所要時間を見て考えたところ、まだ可能性は残されていることが判明した。ただし、豊春駅から片道30分の場所にある慈恩寺へ、参拝込みで50分で往復しなければならない。
 豊春到着は14時52分、目標は15時42分発の列車に間に合うように戻ることである。

@道端にあった謎の自販機

 競歩に近い速度で歩き続け、慈恩寺には15時14分に到着した。あくせくと参拝し(あまり褒められた態度ではないが)、納経をしてもらい(これは急いでもらう訳にはいかない)、その時点で15時21分であった。往路の所要時間を考慮すると、若干オーバーである。

@最短訪問時間でした(機会があれば、次回ゆっくりと)

 復路も競歩もどきで歩き、最後の500メートルくらいは軽くランニングをして、ギリギリ件の列車に間に合うことができた。
 ある程度の乗り換え時間を予想していた春日部では奇跡的に0分で急行に乗り継ぐことができ、結局、浅草寺には16時40分頃に到着した。納経の締め切りは17時であるから、充分に合格点である。
 浅草寺には何度も来ており、浅草自体他の用事でよく訪問しているが、今日はいつもとは少し違った感じである。やはり、一応「巡礼」の途中であるからであろう。

@外国人観光客だらけ

 納経後は、しばらく浅草近辺を散策してから家路に就いた。

2013.11.3(坂東第8日目)
 すでに秋深くなり、関東でも紅葉が見られるようになってきた。
 今日は、埼玉に残っている2つの寺院を訪問する予定である。いずれも東武東上線沿いにあるので最初は東武鉄道のサイトでお得な切符を探していたのだが、結果的には東急電鉄が出している「東急東武東上線 ハイキングきっぷ」を使うことになった。大井町駅からも利用でき、東上線の坂戸以遠も乗り降り自由であるため、まるで今日の私の旅程のためにあるような切符である。

@旅程にベストマッチ

 7時頃に家を出て、大井町から東急大井町線に乗る。路線上の乗り換えは複雑であるが、地下鉄副都心線のおかげで、二子玉川と和光市で乗り換えただけで、最初の目的地である高坂駅には9時過ぎに到着した。
 9時14分発の路線バスに乗る。大東文化大のバス停で降りると寺まですぐ近くなのであるが、門前の道を歩いた方がよいとの記事をネットで読んでいたので、あえて2つ手前の物見山登山口バス停で降りて巌殿山正法寺まで20分ほど歩いて行った。

@沿道にはこんなものも

 静寂とした寺院で参拝を済ませ、その後納経をしてもらった。まだ朝早いため、参拝者もほとんどいない。

@しーん

 今日は急ぐ旅ではないため、参拝後は寺の近くにある埼玉県平和資料館へ寄ってみた。地方にありがちな「とりあえず無難な建物に適当な資料を集めました」というものなのかと思っていたが、予想外に立派な設備で、展示方法も豊富で結構凝っていた。
 その後は大東文化大のバス停から高坂駅へ戻り、東上線で隣駅の東松山へ移動した。
 11時15分の路線バスに乗り、岩殿山安楽寺の最寄バス停である久米田で降りる。多くのサイトでは次のバス停である久保田で降りて大通り沿いに歩くことを勧めているが、詳細な地図が手元にあれば、久米田の方が少しだけ近道となる。
 「最寄バス停から近道で」と言っても、実はここから2.5キロほど歩かなければならない。

@怪しまれている?

 どぶ川沿いを中心に歩き続け、猫だけでなく鴨や亀などの写真を撮りつつ、寺までの道程は結構楽しむことができた。
 そそくさと参拝を済ませて納経所へ向かったが、人がいない。というのも、坂東にありがちな「昼休憩」のある寺なのであった。時刻は12時10分、ここで50分待つことになってしまうが、今日の予定はここまでであるから焦る必要はない。

@時間が余ったので、再度詣でる

 そうは言っても、50分も待つのは少ししんどいものである。そう思って納経所の方を見ると、昼休憩の掲示に気付かなかったのか、他の参拝者が呼び鈴を推して納経をお願いしているではないか。しかし寺の人もそれに応じているようので、私も知らない顔をしてその次に並んで納経をしてもらった。
 さて、帰りである。地図を見れば東松山駅まで歩いても5キロ弱である。遠くにある「最寄バス停」まで再度歩くのも面倒なので、駅まで歩くことにした。しかも途中には「吉見百穴」なる観光スポットもあるので、暇つぶしになるかもしれない。
 せっかくなので、そこに寄ってみることにした。地味な場所と思っていたが、三連休ということもありかなり賑わっていた。

@人の切れた隙を狙って撮影

 駅まで戻り、東松山の名物らしい「やきとり」を今晩用に買った。
 さて、今日はここで終了である。本来なら池袋方面の列車に乗るべきであるが、あえて逆方向の小川町行に乗り込んだ。というのも、今日で無事埼玉県までの寺院を巡り終えたので、そのプチ祝いをするためである(ハイキングきっぷがあるので、出費もない)。祝杯する場所は、825日に訪問した際に目を付けておいた地ビールの店である。
 オリジナルのビールも美味であり、つまみも安く、満足してから帰路に就いた。

@ビールは500円(一部700円)、つまみも200円中心と良心的

 

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