【petit-tetu】思い立ったら群馬

■はじめに
 9月最後の週末に関してはどこにも行かない予定であったが、ネットを適当に見ている際に、「足尾駅で保存車両の展示」「ガソリンカー運行」というパンフレットが目に入ってきた。何が何でも行きたいというようなイベントではないが、思えば前回に「わたらせ渓谷鉄道」に乗車したのは14年も前である(「宮脇先生追悼号」が走った頃)。ということで、ふらっと訪れてみることにした。
 ついでの理由と言ってはなんだが、旅行記を掲載しているサイトで訪問した都道府県を地図上で塗り潰すようになっているのだが、近場ということもあり群馬がぽっかりと空いているのである。そこを塗り潰すというのも、サブテーマである。
 「足尾は栃木県!」という鋭い突っ込みがあるかもしれないが、わたらせ渓谷鉄道の大部分は群馬県であるので、大目に見てもらうことにしよう。

@足尾駅にて

■2017.9.30
 こちら方面に行くとなれば、東武の特急「りょうもう」が便利であるが、今回は(毎度のことだが)経費を優先して、チケット屋で買った株主優待券(730円で入手)である。
 定期券で浅草まで移動して、地上に出て東武浅草駅へ。浅草にはたまに寄るが、東武の駅まで来るのは久々である。中高時代に宇都宮にいた関係で東京に出る際はよく東武を利用していたので、懐かしい限りである。

@久々

 7時23分、館林行の列車が出発した。車両はロングシートであるし、乗り換えもあるので、旅行気分はほとんどない(やはり特急にすればよかったか)。
 特に刺激はなかったが、車内に野鳥が迷い込んでいたのがアクセントであった。

@出るに出られない

 館林と太田で乗り換え、10時04分に相老に到着した。いったん駅舎に向かい、自動券売機でわたらせ渓谷鉄道の一日乗車券を購入した。単純往復だけでも元を取れるので、今日のように行ったり来たり降りたりする場合には最適の切符である。

@良い天気

 10時15分発の列車に乗り込み、しばらく渡良瀬川沿いに走り続ける。空いている席もなくはないが、先頭に立ってそれらを眺め続けた。
 11時00分に到着した神戸(ごうど)で下車。このまま足尾まで行ったのでは芸がないので、ここで下車して昼食を取るためである。
 駅構内に旧特急車両を再利用した食堂があり、そこに足を向ける。

@私の小中学生時代の「東武特急」のイメージは、この車両

 せっかくなので舞茸を使った定食や蕎麦にしてもいいのだが、やはりここは駅弁にすることにした。食券を券売機で購入し、「やまと豚弁当」(手ぬぐい付き)と交換して席へと向かった。
 野菜分が多い濃い目のたれで、美味しくいただいた。

@動かない列車でいただく

 弁当はすぐに食べ終えたが、次の足尾行まで1時間以上も待ち時間があるため、いったん逆行して別の駅に行って観光をすることにしている。
 しばらく駅付近を散策したりしてその列車を待っていると、反対側にはトロッコ列車が入線してきた。

@私は左側にいる列車に乗る

 11時40分の列車で3駅だけ戻り、花輪で下車した。歩いてすぐのところに、廃校となった小学校を再利用した観光施設があるためである。
 正直、どうしてもここに来たかったわけではなく、待ち時間を有効活用できそうな場所(そして無料のところ)を探したら、たまたまあっただけである。あまり期待せずに入ったが、なんと教室の1つが鉄道資料室(しかも意外に充実している)ではないか。偶然ではあるが、ありがたく見学させていただく。

@まさかの鐡ネタ

 間藤(足尾方面)行の列車の関係で10分程度しか滞在できないのが、逆に残念であり、後ろ髪を引かれる思いで旧小学校を立ち去り、12時09分発の列車に乗り込んだ。
 先ほど滞在した神戸を過ぎ、長いトンネルを抜け、足尾でも降りず、終着の間藤には13時05分に到着した。やはり、宮脇俊三氏の「時刻表2万キロ」の駅を訪れないわけにはいかないだろう。

@快晴

 折り返しの出発までしばらく駅付近を散策し、13時28分発の列車ですぐ隣りの足尾まで戻った。
 件の展示会は、駅のすぐ横(構内)で行われていた。車両数は多くないが、それらを眺める(車両によっては、内部に入れるようにもなっていた)。

@一応、本日の主目的

 見学はものの10分で終了である。適当な列車もないので、歩いて隣駅である通洞(ガソリンカーが走っている歴史館の最寄駅)まで行くことにした。歩き始めると、すぐ横にある路盤ではトロッコ列車の機関車付け替え作業が行われていた(表紙写真)。
 それほど遠くはないので15分ほどで通洞に着き、そこを通り過ぎてさらに歩いて歴史館へと向かった。踏切を越えると、遠くで汽笛の音がした。どうやら、先ほど作業をしていたトロッコ列車が通過するようである。
 にわか仕込みであるが、「撮り鉄」さんの真似をしてみる。

@いかがでしょう

 歴史館(入館料350円)に入ってそそくさと展示物を見学してから、外にあるガソリンカーに乗せてもらった。狭い敷地内を2周するだけであり、遊園地の乗り物のようでもあるが、旧式のフォードエンジンの爆音だけが雰囲気に合っていない(良い意味で)。

@他の人たちが乗っている様子

 さて、一応メインの目的2つを達成したので、後は帰るだけである。「りょうもう」に乗りたいところであるが、経費優先で帰りも相老から先は株主優待である。

 

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